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北の核 日本の選択肢とは    【阿比留瑠比の極言御免】

2023-02-27 22:27:28 | 日記
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 北の核 日本の選択肢とは
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   【阿比留瑠比の極言御免】



 韓国の大手紙、朝鮮日報の20日付社説は、日本にとっても人ごとではなく、同様の危機感を持つべき内容だった。社説は、18日に北朝鮮が液体燃料式大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」の発射訓練を行ったことについて、「『開発と量産を終え、実戦配備に至った』と誇示する意図があるようだ」と指摘し、こう結論付けていた。

 「北朝鮮の核の効用性を一瞬でゼロとする方法は韓国独自の核保有しかない。他の選択肢が全て無意味となる瞬間が徐々に近づいている」

 北は昨年11月には、ICBM「火星17」を発射し、成功したと発表している。米本土まで攻撃対象となるICBMが実戦配備されていく中で、米国の核の傘、拡大抑止はどこまで信頼できるのか。

[非核三原則 見直しへ]

 ウクライナを侵略するロシアへの姿勢からも、自国を攻撃する能力を持つ核保有国と直接戦う気はないという米国の本音が見え見えである。ウクライナとは異なり、日韓は米国と同盟関係にあるが、それはどこまで効力を持つだろうか。

 もちろん脅威は北だけではない。日本は地理的に中国、ロシアという核大国とも対峙(たいじ)していかなければならない。特に通常兵器の性能では西側諸国に及ばない北やロシアは、有事にはいきなり核頼みとなる危険性がある。

 そんな国際情勢下にあって、中谷元・首相補佐官が18日、「持たず、つくらず、持ち込ませず」の非核三原則の見直しに言及したのはタイムリーだった。時事通信によると中谷氏は地元・高知市での国政報告会で語った。

「非核三原則はいつまでも通用するのか。(日本国内に核兵器を)せめて持ち込むということは現実的ではないか」

 中谷氏の指摘は、朝鮮日報が主張する独自の核保有までいかずとも、米国の核兵器が日本国内にあるか、あると相手に思わせるだけで抑止力になるということだろう。政府内から、こうした率直な意見表明がなされることの意義は大きい。

 この論点は、高市早苗経済安全保障担当相がかねて主張してきたことでもある。高市氏は例えば、自民党政調会長だった昨年3月6日のフジテレビ番組で、「有事のときの『持ち込ませず』については党内で議論したい」と述べ、こう強調していた。「非核三原則を守るべしという人の中には、有事にも、核兵器を搭載した米艦船が日本の領海内を通過しても領空を飛んでもダメという議論まである。(日本は)米国の核の傘の下で守られているというが、いざとなったら核抑止力が全く機能しないと言っているのと同じことになる」

 高市氏は昨年12月に政府が閣議決定した「安保3文書」からも、非核三原則を外すよう訴えたという。

[「核共有」を提起]

 米国が、日本が核攻撃を受けたからといって、自ら危険を冒してまで核保有国に対して核で報復してくれるのか。核の傘は、すでにいくつもの穴が開いた破れ傘になりつつはないか─。

 この疑問から安倍晋三元首相は昨年2月、米国の核兵器を日本の領土・領海内に配備して共同運用する核共有について問題提起したのだった。

 岸田文雄首相が「核兵器のない世界」を目指すことと、非核三原則の見直しは矛盾しない。米国の核の傘を当てにしている時点で、日本は既に理想と現実に境界線を引いている。それならば、せめて「持ち込ませず」は見直していい。


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