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野党が労組に見捨てられる日      高橋洋一

2023-05-09 08:59:42 | 日記
わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
             頂門の一針 6494号 

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 野党が労組に見捨てられる日
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          高橋洋一

【日本の解き方】いまだアベノミクス批判の立民と共産 雇用創出した小泉・安倍政権、マクロ経済政策の理解が重要に 

第94回メーデー中央大会の式典に集まった参加者にあいさつを行う岸田文雄首相=29日午前、東京都渋谷区


4月29日に開かれた連合のメーデー中央大会に岸田文雄首相が出席した。賃上げや働き方改革などで、政府・与党と労働組合の関係にどのような変化が生じているのか。野党は労組の代弁者になれているのか。

メーデーは、労働者が団結して権利を要求する日で「労働者の祭典」といわれる。始まりは1886年の5月1日、米シカゴで、1日12~14時間勤務が当たり前だった労働環境の改善を求めて労働者がゼネラルストライキ(全国的な規模で行われる労働争議)を起こし、8時間労働の実現を要求したことに由来する。日本では1920年5月2日に第1回メーデーが東京・上野公園で開かれている。

これまで自民党の現職首相も、2001年に小泉純一郎首相、14年に安倍晋三首相が出席している。小泉氏も安倍氏も雇用・労働規制の緩和を進めていたので、一部の労働者から出席はふさわしくないという意見も出ていた。しかし、就業者数を増加させるなどして雇用の創出に成功したので、結果として長期政権になった。

実のところ両政権ともに、金融政策の重要性を理解していたことも大きかった。特に第2次安倍政権では、アベノミクスの第1の柱に金融政策を掲げるという歴代政権でも異色のマクロ政策を金看板としていた。

筆者は安倍氏がデフレ脱却に関連して金融政策を勉強しているとき、「金融政策は雇用政策でもあり、本来は左派政権の政策であるが保守政治家としていいか」と尋ねたところ、「日本の左派政党は言っていないからいい」という政治家らしい好判断をしたことを覚えている。

案の定、一部野党はアベノミクスの否定に走ったが、雇用政策を否定してどうしたのかと思ったくらいだ。

今回の岸田政権も、小泉・安倍の長期政権にあやかりたいのかもしれない。一方、連合側も政府とのパイプを強めたいという思惑がある。本来は労働者のための存在であるべき野党は、民主党政権時代に就業者数を減少させており、頼りにならないという現実感覚も見え隠れする。

民主党の中にも金融政策に関心を持っていた政治家はいた。実は、民主党政権時代、連合幹部が金融政策について関心を持って、筆者のところにも問い合わせがあった。

しかし、金融政策の効果は株式市場に早く表れるので、株式イコール資本家のものという感覚があり、金融政策を悪者と見ていたのだろう。そのうち、筆者のところへのアプローチもなくなってしまった。株式市場と雇用には連動性があり、効果が表れるのは株式市場が先で、雇用は時間がかかることから、金融政策が雇用政策であることを実感できなかったようだ。

民主党政権時代以降、安倍・菅義偉政権が雇用で結果を出してきたが、いまだに立憲民主党、共産党など一部野党がアベノミクス批判をしているようでは、連合としても心許ないのだろう。

連合はマクロ政策に理解のある国民民主党にも期待しているのではないか(元内閣参事官・嘉悦大教授 高橋洋一)


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