「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和五年(2023)2月7日(火曜日)弐
通巻第7625号
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
コロンビア空軍はなぜ中国のスパイ気球を撃墜しなかったのか
ジェット機、ミサイルなど能力は周辺国でずば抜けている
**************************************
コロンビアといえば珈琲、麻薬、治安の悪さなどの印象を付帯するが、人口5200万、26万人の軍隊を誇り、空軍だけでも16000人。
保有機のなかにはフランス製ミラージュ戦闘機もあり、F16の導入には失敗したが、搭載ミサイルにはミラージュ用R530(射程18キロ)、ならびにイスラエル製のバイソン3型から5型まで百数十発(射程は15キロ)。いずれも空対空で、米軍機がサウスカロライナ州沖合で撃墜したミサイルと同程度とみられる。
コロンビア空軍の装備に小型機ならびに武装ヘリが多い理由は国内の武装勢力、とくに反政府ゲリラ対策である。そのうえ隣国ベネズエラの経済危機で、百万人とも言われる経済難民を抱えている。
コロンビア空軍が謎の飛行体を発見したのは2月3日だった。中米コスタリカからベネズエラ上空に飛行し、コロンビア領空に侵入してきたもので、偏西風とは逆向きだから、明らかに遠隔操作されていた。高さ17キロメートルほどで、コロンビア空軍は気球を確認し、防衛システムで監視していた。平均時速約46キロで移動したあと、コロンビアの領空から離れた。空軍は「国の安全を脅かすものではない」と判断し監視を続けるだけだった。
もしコロンビア政府が撃墜を決意すれば容易に打ち落とせた。
なお中国のスパイ気球は過去に日本と台湾上空にも現れていたことが分かった。
日本では2020年6月に仙台、21年九月に八戸上空を飛翔したが公表されなかった。
台湾でも2021年9月と12月、22年の3月の三回。とくに三回目は松山空港上空を弐時間以上飛行したことも判明している。
令和五年(2023)2月7日(火曜日)弐
通巻第7625号
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
コロンビア空軍はなぜ中国のスパイ気球を撃墜しなかったのか
ジェット機、ミサイルなど能力は周辺国でずば抜けている
**************************************
コロンビアといえば珈琲、麻薬、治安の悪さなどの印象を付帯するが、人口5200万、26万人の軍隊を誇り、空軍だけでも16000人。
保有機のなかにはフランス製ミラージュ戦闘機もあり、F16の導入には失敗したが、搭載ミサイルにはミラージュ用R530(射程18キロ)、ならびにイスラエル製のバイソン3型から5型まで百数十発(射程は15キロ)。いずれも空対空で、米軍機がサウスカロライナ州沖合で撃墜したミサイルと同程度とみられる。
コロンビア空軍の装備に小型機ならびに武装ヘリが多い理由は国内の武装勢力、とくに反政府ゲリラ対策である。そのうえ隣国ベネズエラの経済危機で、百万人とも言われる経済難民を抱えている。
コロンビア空軍が謎の飛行体を発見したのは2月3日だった。中米コスタリカからベネズエラ上空に飛行し、コロンビア領空に侵入してきたもので、偏西風とは逆向きだから、明らかに遠隔操作されていた。高さ17キロメートルほどで、コロンビア空軍は気球を確認し、防衛システムで監視していた。平均時速約46キロで移動したあと、コロンビアの領空から離れた。空軍は「国の安全を脅かすものではない」と判断し監視を続けるだけだった。
もしコロンビア政府が撃墜を決意すれば容易に打ち落とせた。
なお中国のスパイ気球は過去に日本と台湾上空にも現れていたことが分かった。
日本では2020年6月に仙台、21年九月に八戸上空を飛翔したが公表されなかった。
台湾でも2021年9月と12月、22年の3月の三回。とくに三回目は松山空港上空を弐時間以上飛行したことも判明している。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます