胃 癌 日 記 40
(木の間から釈迦岳が望められる)
私は、日々の出来事や自分の行動、仕事など、こまめにメモをとっています。時間についても「5分転がし」でつけています。そうしないとなんとなく気持ちが落ち着かない。
そうしたメモを後日起こして、書き綴って「四国88ケ所自転車遍路の旅」「闘病日記(脳動脈瘤クリッピング開頭手術)」「大峰奥駈の道」であったり「剱岳山行」と言ったまとまった文書にしてあります。今回の「胃癌日記」もそのような文書でいずれも時間も正確で結構リアリティがあると自分でも思います。
(天狗山山頂)
しかし、今回の「胃癌日記」は今までの文書と少し思いが違いました。「胃癌日記」を文章に起こしなおしたのは、12月27日の退院の翌日からです。そのときは、早期発見、手術で事なきを得、かなり目の前が明るくなってきていました。
(前鬼谷の五百羅漢が下に見える)
しかし自分が始めてスキルス胃癌を宣告されたときは、退院後のような「心穏やかな」心情ではありません。本当に自分の「死」について考え、思いを強いられました。そういう意味では、自分の心情までをリセットして書き続けることは適いませんでした。
(太古の辻から大日岳を見る)
しかし、なんとか「胃癌日記」も現在に追いつきました。次のタームはスキルス胃癌発見から1年(2012年10月15日)までを書き綴ろうと思っています。それまでに、今日の世相に関連した、つまり、反原発、反貧困、反格差、等々の対立軸の共通項について、つまり今の混迷の世の中の「本質」についても考えて文章にしたいと思っています。
勿論、山行記録も紀行文もアップしたいと思います。
ただ、いろいろ思いますが、これから綴っていく文章は、大きく言えば「胃癌日記(世の中編)」「胃癌日記(山行編)」等々になるんだなー、そんな思いがします。それほど私の人生にとっては重く、厳しい現実でした。
今後ともご愛読、ご批判、ご激励いただければ大変光栄です。
(前鬼には5人の鬼が住んでいたという言い伝えがある)
(それではしばしの休息を 再見)