いせ九条の会

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私たちの国が本当に目指すべきなのは・・・

2005-12-13 | 事務局より
「永世中立国」スイスが主導する、国連での大国の拒否権制限論について
加盟191カ国の中で、「常任理事国の米英仏ロ中5カ国だけが持つ『拒否権』という特権に、総会決議で制限をかけよう」とスイスが提案しています。決議案は、安全保障理事会が討議するテーマが「人道に対する罪」や「集団的殺害」「戦争犯罪」に関わる場合、5カ国は拒否権を行使しない。行使した国は理由を5日以内に公に説明する義務を負うとする内容です。(とても正しい内容です。)
過去にルワンダ虐殺事件やコソボ紛争時に、拒否権行使のために国連が有効な動きがとれなかったことや、米などが交渉を有利に運ぶために拒否権を利用するなどの事例が相次いでおり、こうした「大国主導の国連」のあり方に縛りをかけるものとして、注目されています。
背景には、「拒否権は主権国家平等原則に反する」というスイス内の世論があったと報道されています。国是としてきた「永世中立」「直接民主主義」を堅持しようとするスイス国民。同国大使は「世界への貢献を訴える際、我々は必ず国民の中立についての感情に最大限配慮しなければならない」と語ったそうです。(すごいなあ)
大国が自国の利害を優先させるために起きる国連の機能不全の治療は難しいと思いますし、今回の決議も危ぶまれますが、それでもスイスの、スイス国民の快挙だと思います。
今、私たちの国が目指すべきなのは、こういうことなんじゃないかと思いました。
「戦争放棄の国」「唯一被爆で苦しんだ国」としての立場での、他国に無い視点からの発言、平和のみを希求する強い発言が可能なはずです。そういう姿勢を堅持することで、アジア内 にくすぶる日本への不信感も正当な評価に変わるのではないでしょうか。
政府は憲法9条2項まで変えて、国際平和に貢献できる、その日本独自の資格を手放そうとしています。強く平和を守ろうとする勢力が力を集めようとする中でこそ、日本は地位を確立していくべきなのに。日本への信頼は、9条2項の皮一枚でつながっているのではないでしょうか。「どんな政府の元でも、私たちは戦争しません」という9条の宣言を、「参戦の決定権は、国会に委ねます」と変えるかどうかがどんなに危うい改悪なのか、やっぱり、しっかり訴えて、阻止しなければと思います。 
「国際貢献の前に、国民の平和への感情に最大限配慮しなければならない」と小泉首相に言わせるために。(絶対、言いそうにないなあ)

1 コメント

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スイスについて (雪男)
2006-01-21 20:35:56
常任理事国5カ国の拒否権に対する疑問については共感します。しかし、スイスという国は表の顔だけが護憲の方々に利用されているように感じます。中立国ながら戦前にはナチス政権に協力し、戦後もコソボ紛争では受入れた難民への排斥を行い、永世中立国ながら優れた軍事力を保持している面は全く触れられない点にいつも疑問を感じています。
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