羽生結弦について

新緑が美しくなるころ、葵祭が行われる。

源氏物語にも登場する、京都で一番古いお祭りだ。
斎王代が出来たのは意外と新しく、
1950年代だとかいうのが新聞に載っていた。
今年の斎王代は「象彦」の娘さん。
母親も以前つとめたということで、
やっぱりこういう役は京都の老舗に話が行くんだね。
・・・



そして、また羽生結弦について今回書いてみたくなった。
まあしょせんお茶の間ファンでしかないので、
ずっと一貫して羽生ファンをやっていたわけでもなく、
オバなので記憶がとんでいる時期もある。
だけど、今現在、私は自分比で、
最も羽生に入れあげている時期だと思う。

フィギュアのオフシーズンで、
彼が負傷して、身動きが取れない状態の今、
毎日PCの前で羽生の動画を追ったり、その動静を確かめたり、
ファンのブログをのぞいたりしている。
ニースの時よりも、ソチの時よりも、オペラ座の時よりも、
ワールドで惨敗して治療中の今のこの時期に、
最も羽生に熱くなっている。
もしかして恋?　老いらくの恋?

だって私は羽生ママよりも年を取ってるんだからね…
そういうオバの心をすらとち狂わせるような何かを、
羽生は確かに持っているんだ。
それは確かだ。

だけど年を取っているからこそ、見えてくるものもある。

私は所詮茶の間ファンだから、彼の生の試合を見たり、
ショーを見たりしたことがないし、
これからも行かないと思う。
生涯お茶の間ライトファンでいると思う。

だからわざわざ外国まで行って彼を応援する
熱狂的なファンではないし、
そこまでするほどには熱烈な思いではないのだろう。
彼を全面肯定して逐一彼の情報を発信したりしている
応援ブログなどを見に行くと、
そこはただもうユヅきれい、かわいい、
と彼の美しい写真を貼ったりしているのには、少しついて行けない。

羽生のファンだから、
やはりほかのファンの人の気持ちは知りたい。
どういう風に支持されているのか、
どういう人たちに支持されているのか。
または、
どういう人たちに嫌われているのか（羽生のアンチがいるのは知っている）。
動向を知りたくなってしまうんです。
どうしても。

私は羽生より年を取っている分、
彼の未熟さや、欠点も分かる。見えて来る。
年を取るということは、
まあ私はちっとも成熟してないけれども、
それでも若い人よりいろいろなことが見えて来て、
物事のいろいろが分別できるようになったということだ。
だから羽生をひたすらお花畑状態でゆづゆづと
彼のことしか見えない状態ではない。

私はこれまでも、自分の心酔する誰に対しても、
その人の欠点は欠点としてきちんと把握しておきたい、
という態度でいたいと思って来た。

尊敬する手塚治虫に対してさえも、
彼にはすごくいやらしい一面もあった、
ということを知っている。
またそのことは知りたいし、知っておきたい。
その上で、それでもあえて手塚治虫は偉大であった、
と自分の中で、結論付けたい。

私はメディアに登場する人物に対してそのようなスタンスでいたいし、
そういう態度を持ち続けたいと思っている。


羽生について、あ、と思ったのは、
例の中国杯での衝突事故の時だった。

衝突についてではなく、その事故があっても棄権することなく、
強行出場して演技をしたことに対して、これは、と思った。
羽生は、怪我をして、たとえ血を流していても、
それでも棄権することなく演技する自分、
に酔っているのだと思った。
こういうのは、エキジビショニストという。
私はヨシキを思い出していた。
自分を見せたい、というより見せつけたい。
容姿が良く、しかも才能のある人に時折みられる特徴だ。
羽生はかなり重度のエキジビショニストであるとその時思った。
これは羽生という人を理解するうえで
とても重要なファクターであるので、
このことは彼を語る上では絶対外せない。

ただフィギュアスケートという競技は、
自分を見せる、ということが最大の目的であるので、
羽生がそういう性質であるのは、
だからこそ彼にぴったりの競技なのだ。

何度も言うが、私は羽生結弦のファンで、
恋かと思うほど入れ込んでいるのだ。
そのことをふまえて、
羽生に対して冷静に分析してみたいと思っている。
彼の欠点や、いやらしい部分を追求してみたいとも思っている。
なぜなら、それくらい羽生が気になる存在で、
そうせずにはいられないほど、私にとってもう重要で、
なくてはならない存在になってしまったからだ。

この項つづく　かもしれない




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