伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

京の冬の旅 渉成園

2024年01月20日 | 京都


毎年冬に開催されている非公開文化財特別公開「京の冬の旅」で、
今年は東本願寺の飛び地境内地である渉成園が加わったというのを、
京都ブログで知った💦。
家の近くなので行くことにした。




渉成園(しょうせいえん)は別名枳殻邸(きこくてい)と言い、
昔は園の周囲にからたち(枳殻)の木が巡らされていため、
その別名がついたという。
近所の人たちは枳殻邸と呼んで親しんでいる。

真宗本廟(東本願寺)の別邸で、
東本願寺、御影堂門前の烏丸通から中数珠屋町通りを
まっすぐ東へほんの少し歩くと到着する。
東本願寺御影堂門前の烏丸通から東を向くと、枳殻邸は見えている。



第58回京の冬の旅・非公開文化財特別公開
2024年1月6日~3月18日




今回、「京の冬の旅」に加えられたのは、
恐らく源氏物語にゆかりのある場所だからだろう。
NHK大河ドラマ「光る君へ」に合わせて今年の「京の冬の旅」では
源氏物語にちなんだ場所が公開されるのだ。

渉成園も、光源氏のモデル(の一人)と言われている
源融が営んだ六条院の跡地だとされている。
(諸説あり)
東本願寺の境内地となったのは、
徳川三代将軍家光が本願寺13代宣如上人に土地を寄進したことによるという。
13代宣如上人は1653年、退隠して隠居所として渉成園を定めた。
(渉成園のパンフレットより)





渉成園は池泉回遊式庭園で石川丈山の作庭と伝わる。
町の真ん中にあるが、広い庭園でいくつもの建物があり、
池もあり、小川も流れている。





渉成園は創建以来幾度かの火災に合い、現在のものは
1864年の幕末の蛤御門の変でも焼けたあと、再建されたものである。

今回の特別公開は渉成園のいくつかの建物のうち園林堂(おんりんどう)
という建物で、板画家・棟方志功の肉筆の襖絵44面が収められている。




渉成園に入るのにまず500円を払い、
そのあと園林堂へ入るのにはさらに大玄関の受付で500円を払う。
合計1,000円かかる。
以前、園林堂へ入った時は入園料500円のみだったような気がしたが…。
非公開文化財特別公開の時はいつも余計にお金がいるようだ。


行った時は園林堂内部が定員いっぱいで混雑していたので、
まず渉成園の広大な庭園を歩くことにした。



庭園に入ってすぐに閬風亭(ろうふうてい)という大きな建物がある。
印月池という大きな池の向かい側にある建物で(1865年頃再建)、
(お金を払って)中へ入るとそこで座って休むことも出来る。




庭園内の大きな池、印月池の中に九重の塔があり、
木の枝が邪魔してちゃんとした写真が撮れないが、
この塔は源融ゆかりの塔(供養塔)と言われている。
渉成園築造以前からこのあたりに建っていたと伝わるそうだ。
鎌倉時代中期と推定されているという。



九重の塔を眺めることが出来る対岸には手水鉢が置かれており、
これも由緒あるものらしい。
「塩釜の手水鉢」として知られ、鎌倉時代の作だという。
これが塩釜のオリジナルだということだ。


広い渉成園の庭園を巡り(いろいろ写真に撮ったが…)、
源融ゆかりの事物を見たあと、大玄関から園林堂へ入った。


大玄関は渉成園を入って右側へ歩いてゆき、
中へ入ったすぐに建っている。
玄関とはいえ立派な建物で車寄せも大きい。



大玄関から内部へ入るとそこが閬風亭(ろうふうてい)である。
内部は撮影可能。



明治天皇が京都へ来て渉成園を訪れた時、ここで休息されたという。
閬風亭には渉成園と揮毫された扁額が掲げられている。
確か徳川慶喜の書だったかと…



「閬風亭」の扁額もあり、これは石川丈山の直筆によるもの。
堂々として力強い書だった。

閬風亭から廊下が続いており、ずっと歩いてゆくと、
突き当りに園林堂がある。

園林堂の内部は撮影禁止で、棟方志功の44面の襖絵も撮影不可であった。
そのためパンフレットの襖の写真を。
「天に伸ぶ杉木」「河畔の呼吸」などの題名がついている。



棟方志功の襖絵は大胆で、杉の木が円を描くように曲がっているという、
ユニークな造形で圧倒される。
その他の襖絵も墨を大胆に使い、棟方らしいダイナミックな作品ばかりだった。



廊下を歩いてもとの閬風亭に戻る。
解放された窓から印月池を臨むと
広大な美しい景色が大きな窓越しに眺められる。
そこでは椅子やクッションに机などが置いてあり、そこで休むことも出来る。
渉成園の眺めをゆっくり見ることも出来た。

渉成園は庭園自体が広大で、他にも沢山見どころがある。
それはまたいつか・・・。
今回は「京の冬の旅」に含まれているので客が沢山来ていた。
京都駅から歩いてすぐで、街の真ん中にあるのに、
常に静かで、中に入るといっきに町とは別世界に入ることが出来る。
観光の穴場と言ってもいいだろう。



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