伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

BJ展その後・あるエピソード

2024年10月09日 | 展覧会・絵
美術館えきKYOTOで開催されていた、
「ブラック・ジャック展」へもう一度行きたいと思っていながら、
残念ながらとうとう行かなかった。
腰の具合が悪かったこともあり…💦

ただ、このえきKYOTOでの「ブラック・ジャック展」に合わせて、
京都駅ビル前ジェイアール伊勢丹(美術館えきKYOTOが入っている)
の前の自由通路の脇で京都市立芸術大学の学生による、
「ブラック・ジャックDESIGN&ARTWORK展」が開かれていた。
(「ブラック・ジャック展」と同じく10月6日までだった)





自由通路の一角なので無料。
そこへ行って見て来た。

芸大の学生がブラックジャックをモチーフに、
イマジネーションを広げたようなちょっとした作品が数点展示されていた。
あまり数は多くなく抽象的なものが多かったが、
ブラック・ジャックの黒コートの裏側を想像して作成した展示は面白かった。


手術道具のメスや麻酔薬などが見える。


学生たちが自由な発想で、
ブラック・ジャックにインスパイアされた作品を展示しているのも見られた。




新しい世代にブラック・ジャックの世界が継承されているのは、
嬉しい事だった。



YouTubeで動画を探したら、ブラック・ジャック関連は、
山のように投稿されていた。
動画のコメント欄には手塚治虫の最高作、というようなことも書かれており、
褒めているものばかり。
思った以上にブラック・ジャックは名作として浸透しているような気がした。


その一つ↓

【ブラックジャック】最終回ってどんな話?
手塚治虫全巻チャンネル
https://youtu.be/KUjMCFEcbAg?si=iRl0vCI_mDsnBNSC


もしかしたらブラックジャックは想像以上に定評となっていて、
広く認められているのかもしれない。
コメント欄では手塚治虫も漫画の神様として称えられている。
手塚は死んでもう何十年となるし、ブラックジャックは50年になるから
古くさい、と思われているのかと思った。




ブラック・ジャックのライバル?ドクター・キリコに焦点を当てた動画もあった。
お馴染みの霊夢と魔理沙のコンビで─↓
(無許可だったようで削除されてしまってた(>_<))


【ゆっくり解説】ドクターキリコは良心的な医者!?
知られざる姿等を5つ解説【ブラックジャック】
ゆっくり漫画アニメ雑学ちゃんねる
https://youtu.be/Lsicdecvoo8?si=MQ5LIp6L_yFFak-q

ブラック・ジャックの「思い上がり」を描いた挿話の一つに、
「浦島太郎」というエピソードがある。
眠ったまま何十年も生きている少年の患者を、
ブラック・ジャックとドクター・キリコが治そうとするエピソード。
55年も15歳の姿のまま眠り続け、実際には70歳なのに15歳のままという患者。

ブラック・ジャックが手術をして成功し、青年は目を覚ますが、
目を覚ました途端、急激に老化し、そのまま老衰で死んでしまうという話。
患者は言った
「なぜ僕を起こした?なぜそっとしておいてくれなかった?」

ブラック・ジャックが最後に「俺たちはバカだ」と叫ぶのが印象的な回だ。


何年も竜宮城に留まり、人間界に帰って来て、
煙で一気に老人になる浦島太郎を念頭に書かれたと思うが、
自分はエドガー・アラン・ポーの「ヴァルデマール氏の死の真相」
という作品を連想した。


短い話なのですぐ読めるがすごい恐怖小説で、とても怖い。

催眠術師の主人公「私」の友人(ヴァルデマール氏)が肺結核にかかり、
余命いくばくもない。
医者に今日明日のうちの命、と言われるが、
「私」は友人に催眠術をかけ、死を伸ばそうとする。
ヴァルデマール氏本人と医師たちの了解のもと、催眠術をかけると、
ヴァルデマール氏は死ぬこともなく眠ったままの状態が続く。
その状態で7ヶ月も眠ったまま生きている。

「私」が催眠術にかかったままのヴァルデマール氏に呼びかけると、
始めは
「そうだ、━眠ってるんだ、起こさないでくれ━このまま死なせてくれ」
と喉から絞り出すような声がした。

最後には
「後生だ!早く眠らせてくれ━
でなかったら早く!目をさまさせてくれ!早く!
俺は死んでるんだぞ!」

「私」はヴァルデマール氏の催眠術を解いた。
すると、なんと、
彼の全身は、1分もたたずに縮まり、崩れ、すっかり腐り果ててしまった!
「ベッドに横たわっているのは…(略)液体に近い塊りだった」

という恐怖話である。(恐っ)


手塚治虫がこのエピソードを知っていたか、参照したかどうか分からないが、
目を覚ますと同時に一気に老化が進むのが共通だ。

ポーの小説は恐怖ものだが、
手塚治虫の「浦島太郎」は人の生命の神秘の前には、
医療の技術も役に立たないという教訓が込められているような気がした。






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