伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

NHKアカデミア 山口晃

2024年01月28日 | テレビ

日本画家・山口晃が好きで、展覧会にも何度か行ったことがあるので、
「NHKアカデミア」に講師として山口晃が登場した回(前編)を見た。


「NHKアカデミア」はいろんな分野のトップランナーが講師となって、
自分の仕事や作品を解説しつつ、
オンライン(リモート)で生徒さんたちにレクチャー?するという番組で、
人選がかなりいいので時々録画して見ている。
(野村萬斎さんも予定あり)


NHKアカデミア
各界のトップランナーたちが“今こそ、共有したい”を語り尽くす
https://www.nhk.jp/p/ts/XW1RWRY45R/

https://www.nhk.jp/p/ts/XW1RWRY45R/episode/te/5Z96ZPX4GW/
山口晃(前編)過去から未知へ向かう
初回放送日: 2024年1月24日

バイクと馬が合体!東京と江戸が混在?
日本美術の影響を受け過去と未来が交差する世界を
ユーモラスに描く画家・山口晃。
繊細にして大胆な作品はいかにして生まれるのか?



山口晃といえば伝統的な日本画の手法を取り入れ、
屏風によくある俯瞰構図や、全体に覆われる金の雲、
源氏物語絵巻などの吹抜屋台法――
(本来ある壁や障子、屋根を取り払ってスケルトンで見せる様式)、
などを駆使して現代と過去が混在する、
独特で不思議な人物像や空間を作り出している魅力的な画風の画家である。

その山口晃が、
成田空港の出発ロビーの壁画を担当していたというのは知らなかった。
東京パラリンピックのポスターを描いていたことも知らなかった。

が、それらもいつもの山口晃らしい、
現代と過去(江戸時代風の)が入り混じったおなじみの作風だ。



成田空港のロビーに掲げられた壁画は飛行機の俯瞰図で、
あり得ない3階建てだったり、
その中に銭湯があったり、ちょんまげを結った江戸時代の人がいたりと、
山口晃らしいユーモアのある細密描写だ。

本人はロビーに絵があってもほとんどの人は見ないでスルーしてる、と
嘆いているが、成田空港に絵があるだけですごいことだ。
このように彼はいつの間にか重要な仕事を任されている、
日本絵画界において大きな存在になっていたのだ。
(自分が知らなかっただけ?)


東大寺戒壇院の四天王立像をモデルに新たに創作した、
四天王像も紹介されていた。


(四天王立像・広目天)

モデルを使ったそうだが、人物像として彼なりの拘りが伺える。
四天王立像をモダンな美少女像として描いた、
銅版画家の入江明日香を少し連想した。




最後の晩餐


また、電信柱は景観の邪魔をするから、現在は人々から嫌われている。
が、山口晃はそれを題材として描いている。
電信柱が好きなのだそうだ。
彼独特の繊細な線描で、しかも電信柱の中腹に屋根がついていて、
屋根の下の板張りに人がくつろいでいたりする。
電信柱は他の作品にも頻繁に登場する。
現代の景観として、欠かせないものという認識があるのかも。
題材といい、ユーモアが感じられる作品だった。




東京パラリンピックのポスター「馬からやヲ射る」では、
馬が車いすに乗っていたり、
背景の俯瞰図がいつものように不思議な光景を描いていたりするが、
主人公の美しさが際立つ真摯な作品に仕上がっている。


山口晃の作品は細部まで細かいので時間をかけて見ていたい。
また、彼の展覧会へ行きたくなった。

NHKアカデミアの山口さんはとても若くて、童顔のよく喋る人だった。


画像はこちらより↓
ミヅマアートギャラリー
https://mizuma-art.co.jp/artists/yamaguchi-akira/



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