伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

銀閣寺

2008年01月23日 | 京都の社寺と文化財

銀閣寺で発掘調査が続いているようだ。
山へ向う部分に堀が作ってあったなどの調査結果が新聞に出ていた。





そうだ、銀閣寺へ行こう。
世界遺産、国宝・銀閣寺。
と思い立って行って来たのは昨年の秋。

昨年の秋、銀閣寺(観音殿)の屋根が古くなって来たので、
12月から葺き替えが行われるという新聞記事が出ていた。
ついては、当分の間は覆いがかけられ、一部が見られなくなると。
それなら見られなくなる前に行っておこうかという気になって、
行って来たのである。

修復が完了した後に行ってもいいけれど、
その時には新しくなってしまい、
古びてボロボロの銀閣寺は修繕前でしか見られないだろう。

その上、修復が完了した後だとまたいつでも行けるからと思い、
結局行かないままになってしまう気がする。
修復前のこの時期に行かなければ、
きっと私は一生銀閣寺を見ないままだろう。
見るなら今しかチャンスがない。
そう思って、わざわざ銀閣寺へ赴いたのだった。

京都人民は、このような観光地へは行かないものだ。
金閣寺や銀閣寺などへ行くという教育を受けていないのだ。

だから、京都人でありながら一生金閣寺へ行かずに
死んでしまう人が沢山いると推測する。
まさに灯台下暗し、豚に真珠、馬の耳に念仏である(違う)。

遠くから親戚が来たというようなやむをえない理由がない限りは、
わざわざ観光地へ行こうと思わない。
いまさら、という気持ちもある。
何でわざわざという気持ちもある。
だからそんなわけで、
私はその時生まれて始めて銀閣寺を訪問したのだった。
ひたすら恥ずかしい。
こんな超有名観光地へわざわざ行くという行為が恥ずかしいのだ。

しかし、銀閣寺は京都人民にはわりと評判は良い。
金閣寺のように物欲しげにキンキラキンに着飾っていなくて、
ワビやサビを感じさせる。あの古び具合に風情がある。

京都人民は徹底してシブ好み、
地味好みであるから銀閣寺を好きなのだ。





実際に行ってみると、シブいどころか無茶苦茶古びていてボロボロだった。
だがそこがいい。

裏がお山になっていて、どこまでが境内でどこまでが山か分からない。
これが京都のお寺(京都に限らないと思うが)の特徴だ。

そのお山に登って下を眺めたら、
銀閣寺の観音殿(と言うらしい)と、その向こうに京都の市街が一望できた。
素晴らしい眺めだ。
しかも、ちょっぴり紅葉もしている。
とてもご機嫌になった。




今日の京都新聞には、
修復したあとどのような形で残すかで意見が分かれていると書かれていた。
もともとは観音殿の外壁(?)には黒漆塗りが施してあったらしい。
長年の経年でそれがすっかり剥がれ、ハゲてしまったのだと。

それを完全復元するとなると、
現在のワビサビのボロボロぶりがなくなってしまう。
五百年前のものを再現するのか、ワビサビを優先するのか。

ともあれ私はいい時期に行ってきたと思った。
修復されてきれいになってしまうとしたら、
あのボロボロぶりはもう見納め、
私はとりあえずあのボロボロの銀閣寺を見ておけたのだからねェ。



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