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純粋に速くなりたい

2005年05月01日 | インラインスケート
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毎回書いてますが、インラインスケート競技力が向上しない理由の一つに、指導者不足があげられます。
世界では間もなくオリンピック種目になろうかというのに、日本で本当の意味でスピード競技を指導できる人は、果たして何人いるでしょうか。
組織的な指導者育成が実施されていないことと、学校スポーツとして取り上げられない競技であることから、さらに指導者不足に拍車がかかります。
この東海地区も例外ではなく、指導者として活動している人は片手でも余ってしまうほどです。チームとして競技に取り組んでいる愛知のエスタディオ(旧蘇南クラブ)ですら、指導方法に常に頭を悩ませながら活動しているというのが実態です。
このような環境の中でも、幸いなことに東海地区ではスピード競技に取り組んでいるスケーターが年々増加してきています。「どうやったら速くなれるのか」・・・悶々
それが昨年からの、風巻さんワークショップ開催の運びとなり、それがまたこの地区のスピード熱を高めこのワークショップにつながりました。
さて、今回の内容ですが、1日目はほとんどスケートを履かない基礎練習です。
いつものとおり鼻・膝・つまさきに神経をとがらせます。もちろんこのフォームチェックが初めてというスケーターが多くいます。フォームチェックだけなのに汗が滝のように流れてきます。アウトエッジにいかに乗り、それをインエッジへとパワーロスしないでいかにつなげるか・・そのフォームチェック。あっという間に1日目が終了。
夜は風巻さんが参戦した全日本大会のビデオ鑑賞です。全日本のレースを見たことがないスケーターはおそらく半数以上だったかと思います。300トライアルの迫力にビックリしたスケーターも多かったのではないかと思います。もちろん最後には就寝前のフォームチェック。・・フォームチェックだけで1日くらい過ごせそうです。
2日目は、最初からブーツを履いての講習です。まずはプッシュ練習です。地面を蹴るのではなく「押す」感覚の習得です。左回りの場合左足はアウトエッジに乗せ、右足で長くジワーっと押します。全体的に言えるのが、腰高と、アウトエッジに乗れないこと。・・・これができないと、次のクロスにつながりません。
そのクロスです。プッシュ練習時のアウトエッジの左足を今度はジワーっと右側にプッシュしていきます・・このときにしっかり左足に乗れないとプッシュが不足するばかりか、不安定さをカバーしようと、右足をバタバタっとクロスさせることになってしまいます。午後は、ロードのドラフティング練習から始まりました。(写真)
クラスごとに分けて、最初は前の人の腰に手を当て、電車ごっこです。そんなことでも足が合わない・・。徐々にスピードも上げ、前の人のバックハンドにあごが付く意識で、足の動きを合わせていきます。ココまで意識してパック練習したのは、ほとんどのスケーターが初めてだったのではないでしょうか。今までのドラフティングは何たったの?そんな感じです。
最後に、スタート練習です。1000分の1を競うタイムトライアルでは、スタートが全てとなります。ウイールを回さないで歩きからダッシュにつなげる練習を続けます。
これで、あっという間に2日間のワークショップが終了です。
さて、この2日間でスケーターに何が起こったか・・
 信じてもらえないかもしれませんが、歴然と滑りが変わったスケーターが数多くいました。特に、子供達です。顕著に現れたのが、クロスでの技術向上です。左足でのプッシュがしっかり決まるようになった子供達が美しいフォームで滑っていきます。もちろん大人のスケーターも、プッシュに意識した結果からクロスの技術が格段に向上したように思えました。今まで、進行方向内側に向かってスケーティングしていたスケーターがこの講習会でそれを矯正することができたようです。・・講習会が終わってからも、ずっと長い間クロス練習を続けているスケーター達がいました。
 
 いつものことながら風巻兄弟の指導は、各レベルこどに応じてわかりやすく、的確です。
風巻さんは子供達~日本のトップまで育てているわけですから当然なんですが、たった2日間という短い時間でも、今まで指導らしい指導を受けたことがないスケーターにとっては、衝撃であり、驚きであり、うれしさであり、インラインの奥深さを知ることができたのです。また、その血を受け継いだKazax和也君の指導もスケーターから「絶賛」です。講習会が終わってからも和也君にコメントを求める多くのスケーターがいました。

でも、ちょっと待ってください。風巻さん、まだ20代の選手としてこれから油が乗ってくるころです。ましてや和也君は十代。そんな日本の大事なスケーターにお願いしなければ、こういったワークショップが開催できない。
 日本のインラインの現状がここに凝縮されています。(泣)
 
 帰り際、風巻さんと和也君から「岐阜に来ると我々が勉強になる」という言葉をいただきました。それは「速くなりたいというインラインスケーターの熱い気持ちが、痛いほどわかる。」ということだそうです。確かにそうです。今回参加したスケーターは経験が数ヶ月~10年超、フィットネスからスピードブーツまで幅広かったのですが、気持ちはただ一つ「純粋に速くなりたい」そして「スケートが大好き」ということなのです。
 この二日間、大げさですが、東海・西日本に新たなスピード競技の革命を起こしたと言ってもいいと思います。
 ワークショップ今後も続けていきます。
 参加された皆さんありがとうございました。
 Kazaxの皆さんありがとうございました。
 


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1 コメント

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記事とは関係ないのですが、今日、名古屋市中川区... (mari)
2005-05-03 17:49:59
記事とは関係ないのですが、今日、名古屋市中川区にある戸田川緑地という公園へ行き、インラインスケートコース(周回)小さいですが、子ども達が楽しそうに滑っていました。靴も貸し出しています。(200円)サイズも充実していました。中川区に住んで長いのですが、このコースは知りませんでした。
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