中国語学習者のブログ

これって中国語でどう言うの?様々な中国語表現を紹介します。読者の皆さんと一緒に勉強しましょう。

最近の中国のニュースでの気になる表現

2012年04月01日 | 中国語でどう言うか?

  中国語を勉強している皆さんがいつも頭を悩ますのが、成語ではないかと思います。中国語の文章は、成語がしばしば使われ、しかも文章の一番強調したい大事なところに成語を使うので、成語の意味が理解できず、意味を取り違えると、その文全体の意味を取り違えることにもなりかねません。

  最近のニュース報道から、いくつか、気になった表現を取り上げてみます。

■[1]



□ 道が遠ければ、馬の力が分かるといいます。カンボジア・中国の関係発展の歴史的過程が証明しているように、カンボジアと中国は、善隣友好協力のお手本です。

  ここで、“路遥知馬力”という成語が出てきます。これは、“路遥知馬力,日久見人心”ということわざの前半部分で、本来は、「道が遠ければ、馬の力が分かり、月日が経てば、人の心が分かる」と続きます。これは、カンボジアのフン・セン首相と胡錦涛主席の会談での、フン・セン首相の発言です。カンボジアにも同様のことわざがあるのでしょうか?

■[2]


□ 特使は、危急存亡の際に進んでこの任務を受けられました。その任務は重く、解決への道は遠く遥かです。中国政府は積極的に特使を支持し協力し、国際社会と共に、仲裁が成功するよう、有利な条件を作っていきます。

  ここでは、“臨危受命”、“任重道遠”という成語も出てきますが、それより“斡旋wo4xuan3”の意味が重要です。実は、中国語の“斡旋”は、日本語の斡旋とは意味が異なります。日本語で斡旋というと、不動産の仲介取引や、就職の斡旋を連想します。その場合の斡旋は、中国語では、“推薦tui1jian4、介紹jie4shao4”です。中国語の“斡旋”は、「仲裁、調停」の意味で使われます。人と人、国と国の間を取り持つ、という意味では共通していますが、より深刻で重要な内容に使われる、と言えるでしょう。

  同様に、中国語と日本語でニュアンスの違う言葉に、“福祉fu2zhi4”があります。

■[3]


□ 大いに各分野での交流を促進し、引き続き文化教育面での交流を強化し、積極的に両岸の人民の往来を拡大し、両岸の同胞の幸福実現に努力し、交流・協力の成果が、より多くの台湾の一般庶民がその恩恵を受けられるようにしなければならない。

  中国語の“福祉fu2zhi4”は、この例のように、「幸福」の意味です。日本語の「福祉」は、中国語では、“福利fu2li4”となります。

  最後に、この一言が一人の指導者の運命を決定した言葉をご紹介します。

■[4]
 

□ 長年に亘り、重慶市の歴代の政府と幅広い人民大衆は、改革建設事業に多大な努力をし、目覚ましい実績を上げてきました。けれども、現在の重慶市党委員会と市政府は犯した過ちを反省し、真剣に王立軍事件の中から教訓を汲み取らなければなりません

   “反思fan3si1”は極めて強い叱責の言葉で、「過去を振り返り、犯した過ちを反省する」という意味です。中国語では、“反省fan3xing3”も「自己批判」の意味ですが、もう少し意味が軽く、「たった今犯した過ちを反省する」という意味ですが、“反思”になると、過去まで遡って、自分がやってきたことを客観的に見つめ直し、反省するということです。これは、14日の全人代閉幕後、温家宝首相の記者会見での発言ですが、この発言の翌日、薄煕来氏は重慶市書記を解任されました。それまで、全人代の地方政府の分科会では、重慶市政府分科会の中央に座って発言をされている様子がTVに映っていましたので、驚きでした。


にほんブログ村 外国語ブログ 中国語へ
にほんブログ村