創作日記&作品集

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「わたしなりの枕草子」#334

2012-03-03 09:17:27 | 読書
【本文】
二百七十七段
 神のいたう鳴るをりに
 神のいたう鳴るをりに、雷鳴(かみなり)の陣こそ、いみじうおそろしけれ。
 左右(さう)の大将、中・少将などの、御格子(みかうし)のもとに候ひ給ふ、いといとほし。鳴り果てぬるをり、大将仰せて、
「おり!」
とのたまふ。

【読書ノート】
 神=雷。雷鳴(かみなり)の陣=雷の激しい折に、清涼殿、紫宸殿の前に臨時に設けられる警固の陣。→二四〇段。
 御格子(みかうし)=清涼殿の孫廂の御格子(みかうし)。いとほし=気の毒。「おり!」=孫廂から下りて、陣を解散。
 雷の被害って多かったのではないかと想像します。避雷針なんかないですものね。


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