創作日記&作品集

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宇治拾遺物語(74)その3

2016-12-01 16:06:06 | 創作日記
074 陪従家綱行綱兄弟互ひに謀りたる事 
これも今は昔、陪従はさもこそはといひながら、
これは世になき程の猿楽なりけり。
「陪従とはそんなものだけど」と
揶揄した調子で始まる。
これは=今から話すこと。猿楽なりけり=猿楽そのものなのだ。
弟は、兄の猿楽を盗み、兄は仕返しに弟の猿楽をぶちこわす。
それも、「猿楽そのものなのだ」と言っている。
笑い話なのだ。
古人の深い洞察が感じられる。
「むかしがたり」を小説にするのは面白い。
芥川龍之介の専売特許にしておくのはもったいない。

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