連載小説「Q」22 2020-04-30 06:47:03 | 小説 連載小説「Q」22 ――今日は大暑か。 順平はまた呟いた。 枕元の電波時計を見た。 クーラーをつけて寝たから、温度は二十三度。 2019年七月二三日。 六時。 火曜日。 カーテンは、もう、明るくなっている。 ――また一日が始まる。 空しさで胸が痛くなる。 死にたいと思う日もある。 ――なぜ生きなければならないのか。 また判で押したような一日が始まる。 トイレで小便をする。 次に洗面所で、顔を洗う。 歯を磨く。 寝間着を着替える。うんざりする繰り返しだ。 FOR~NEXTで何十万回廻る。 ~に順平が入る。 順平が作ったおもちゃみたいなプログラムだった。 連載小説「Q」#1-#20をまとめました。