猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

秋篠宮家の親王殿下のお名前は「悠仁」

2006-09-13 07:41:21 | 皇位継承問題・皇室
 9月6日にお生まれになった秋篠宮家の新しい宮様のお名前は、12日に命名の儀で「悠仁」と決まった。皇統断絶の危機が指摘される中、日本国と皇室の悠久の繁栄の願いが込められているように感じられた。報道によれば、従来のような中国の古典などからの出典ではなく「ひさひと」という音の響きを大事にされ、「ゆったりとした」という意味の文字をお選びになったとのことだが、私としては個人的にはやはり「悠久」への願いを読み取りたいと思う。
 なお、皇族のお名前の付け方について解説した(参考記事2)は、分かりやすいし興味深い。是非目を通してみては如何だろうか。ただ、その記事の冒頭の「皇太子さまは、皇太子徳仁親王殿下、秋篠宮さまは秋篠宮文仁親王殿下。正式にはこう呼ぶが、それぞれの子どもの時の呼び名の浩宮さま、礼宮さまに比べて、なじみが薄いと感じる人も多いのではないだろうか。」というのは違和感を覚えた。



(参考記事1)
<悠仁さま>「長く久しく」との思い、列島駆けめぐる
 秋篠宮ご夫妻の長男は「悠仁(ひさひと)さま」と12日決まった。
 (中略)
 悠仁さまのお印(しるし)に決まった高野槙(こうやまき))は、日本固有の常緑高木で、3~4月に花を咲かせる。本州(福島県以南)、四国、九州(宮崎県以北)に分布、和歌山県の高野山に多いことから、この名が付いた。皇居の宮殿近くや赤坂御用地にも植生。木材は、耐水性があり風呂おけなどに使われる。
 高野山の霊宝館前には、1923年に故秩父宮さまが植樹し高さ約20メートルにまでなった高野槙がある。高野山真言宗総本山金剛峯寺の「奥の院」を守る日野西真定・維那(ゆいな)(82)は「江戸時代に寺院が山から清水を引くのに、高野槙の樹皮を使ったほど腐りにくく丈夫だ。高野山を代表する木がお印に選ばれたことは大変に名誉なこと。親王さまが、この木のように丈夫で健やかにお育ちになることを願います」と喜んだ。【上鶴弘志、工藤哲】
 ◇最後まで迷っていた秋篠宮さま
 名前は難産だった。長女眞子さまの名前を決めた時は、「ひらめき」だったという秋篠宮さま。中国の古典などからの出典ではなく、「ひさひと」という音の響きを大事にした。宮内庁職員が、歴代の天皇や皇族の名前として使われていない字を示すと、「もうちょっと調べてほしい。他の漢字はないのか」と最後まで迷っていたという。
 最終的には、三つぐらいの漢字の候補の中から「悠」という「ゆったりとした」意味の字を選んだが、7月から考え始めて足かけ3カ月。両陛下への報告も「命名の儀」の前日だった。
 その「命名の儀」。皇太子ご夫妻の長女愛子さまや秋篠宮ご夫妻の長女眞子さま、二女佳子さまら宮内庁病院で午前中に行われた時と違い、民間の愛育病院のため、面会時間(午後3時以降)を配慮し、ご夫妻の意向で同3時半過ぎに設定された。紀子さまは入院中にもかかわらず空色の絹の洋服姿で臨み、5分ほどで終わった。【大久保和夫】
(毎日新聞) - 9月12日22時15分更新

(参考記事2)
<命名の儀>秋篠宮ご夫妻長男の名前どう決める?
 秋篠宮ご夫妻の3番目のお子さまは、皇室にとって41年ぶりの男児誕生となり、列島は喜びに包まれた。次の注目はその名前だ。12日の「命名の儀」で明らかになるが、皇族の名前とは。そして、それはどのように決まるのか。【竹中拓実、桐野耕一】
 ■皇族の名前は
 皇太子さまは、皇太子徳仁親王殿下、秋篠宮さまは秋篠宮文仁親王殿下。正式にはこう呼ぶが、それぞれの子どもの時の呼び名の浩宮さま、礼宮さまに比べて、なじみが薄いと感じる人も多いのではないだろうか。
 実は、浩宮さま、礼宮さまは、幼少時の称号だ。浩宮さまは、今の天皇陛下の即位にともなって皇太子となった時に、礼宮さまは結婚して独立し、秋篠宮家を創設した時点で、それぞれ使われなくなった。
 ただ、今回生まれたお子さまには、こうした幼少時の称号はない。戦前からの慣例で、称号は天皇と皇太子の子どもに限られており、宮家の子どもに称号はないからだ。
 実際、皇太子ご夫妻の長女愛子さまは、称号を付けて敬宮(としのみや)愛子さまと呼ばれるが、秋篠宮ご夫妻の長女眞子さまや二女佳子さまは「〇宮」とは呼ばない。今回誕生したお子さまにも称号はつかない。
 結局、お子さまは、皇室の男子の名前の慣例である、下に「仁(ひと)」の字が付く漢字2文字の可能性が高く、正式には「秋篠宮○仁親王殿下」となる。「仁」は、源頼朝や足利尊氏ら源氏の祖先にあたる清和天皇(在位858~876年)の名前「惟仁」が始まり。「有徳の人」などの意味があり、ふさわしいとのいわれがあるという。
 ■宮家の子どもは当主が…
 では、皇族の名前はどのようにして決まるのか。戦前は、旧皇室親族令などで手続きが定められ、天皇と皇太子の子どもは天皇が、宮家の子どもは当主が、命名する決まりだった。それが戦後も踏襲されている。
 慣例通りなら、今回のお子さまの名前は秋篠宮さまが決める。91年に誕生した眞子さまの時は、「ひらめき」で字を決めたという。ただ、天皇陛下は01年12月に会見で「秋篠宮の時も相談を受けました」と述べており、実際は、天皇陛下の意見も反映されたものであることを示唆している。
 お子さまは、現行の皇室典範では、皇太子さま、秋篠宮さまに次いで3番目の皇位継承者でもあるだけに、宮内庁のある幹部は「今回も天皇、皇后両陛下にご相談されるのでは」と想像する。
 「○仁」とたった1文字だけだが、過去の天皇や最近の皇族の名前と重ならないよう選択される。その文字は、12日午前、秋篠宮妃紀子さまがお子さまとともに入院している愛育病院(東京都港区)での「命名の儀」の開始とともに公表される。
<明治以降の天皇と男性皇族の名前>
名前  称号
睦仁(むつひと)  祐宮(さちのみや) 明治天皇
稚瑞照彦尊(わかみづてるひこのみこと) 大正天皇の兄
敬仁(ゆきひと)  建宮(たけのみや) 大正天皇の兄
嘉仁(よしひと)  明宮(はるのみや) 大正天皇
〓仁(みちひと)  昭宮(あきのみや) 大正天皇の弟
輝仁(てるひと)  満宮(みつのみや) 大正天皇の弟
裕仁(ひろひと)  迪宮(みちのみや) 昭和天皇
雍仁(やすひと)  淳宮(あつのみや) 秩父宮
宣仁(のぶひと)  光宮(てるのみや) 高松宮
崇仁(たかひと)  澄宮(すみのみや) 三笠宮さま
明仁(あきひと)  継宮(つぐのみや) 天皇陛下
正仁(まさひと)  義宮(よしのみや) 常陸宮さま
寛仁(ともひと)            三笠宮さまの長男
宜仁(よしひと)            桂宮さま
憲仁(のりひと)            高円宮
徳仁(なるひと)  浩宮(ひろのみや) 皇太子さま
文仁(ふみひと)  礼宮(あやのみや) 秋篠宮さま
 ※旧宮家と戦前に廃絶した宮家は除く
 ※「稚瑞照彦尊」のように明治初期には、古事記や日本書紀にのっとり命名されたケースもある
(毎日新聞) - 9月9日15時9分更新

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
皇族はシナ人か (むじな)
2006-09-14 00:14:29
今回は漢籍とは関係ないというのが日本の報道ですが、台湾で報じられたところでは陶淵明の「悠然見南山」から取ったとされていますし、歴代の皇族の名前や元号はいずれも漢籍や漢詩から取っていますね。

今の天皇が92年に訪中したときも、シナに対して過度に軟弱な姿勢をとった。

日本の天皇制はシナの奴隷だ。

なるほど、自民党の媚中派はそろって天皇を奉ったわけだ。

天皇制を維持することは、精神的文化的シナへの従属を進めるだけである。
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そんなわけ無いじゃないですか (PJ)
2006-09-14 12:11:13
>むじなさん

せっかく前のコメント欄を感心して読んだのに・・・。

天皇に政治的な発言はできないんだから、内閣の姿勢に問題があったのだと思います。

そりゃあ、中国の古典からでなく、日本のものに出典を求めて欲しいと思いますけど・・・。

それに天皇がいなければ、中国の属国という立場から抜け出せなかったと思います。



悠仁さまがお生まれになったのだから、皇位継承問題はその次の代を対象に検討されるはずなのに、まだ愛子さまを天皇にという声が聞かれるのを不思議に思っています。

それに悠仁さまがお生まれになったばかりだというのに、不測の事態を気にするなんて不吉ですよね。

とっとと皇籍復帰を実現していただきたいです。
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漢字を使い元号を創ることは「さかしらなからごころ」ではないのか? (むじな)
2006-09-14 13:25:39
>そりゃあ、中国の古典からでなく、日本のものに出典を求めて欲しいと思いますけど・・・。



ではなぜそうしない?18世紀以前には和風古典から取った諱もあったのにね。



>それに天皇がいなければ、中国の属国という立場から抜け出せなかったと思います。



あんたの思考はどうやら政治的独立にばかり重点があって、精神的文化的なシナ化には無頓着らしい。



そもそも、シナは伝統的に海軍力はなかったし、日本列島は四方海で囲まれている。

別に天皇などいなくても、はじめからシナ文化なんか導入しなければいいんだし、シナ文化を入れなかったほうが、もっと独自性を保てたはず。



天皇は政治的独立の象徴かも知れないけど、精神的文化的にはシナに隷属した存在。

たとえば元号。あんなものは精神的なシナ化の象徴で要らん。それから、漢籍から名前をつけるような思考。これもシナへの精神的な従属を意味する。



大体、日本って右派ほど漢字を好むし、右翼団体なんてほとんど「菊水愛国会」とか漢語ばかりだよな。

典型的な「さかしらなからごころ」ってやつでw。



私は天皇家には「やまとだましい」をまったく感じない!!



>悠仁さまがお生まれになったのだから、皇位継承問題はその次の代を対象に検討されるはずなのに、まだ愛子さまを天皇にという声が聞かれるのを不思議に思っています。



女性を蔑視する君の発想はまさにシナ朝鮮の奴隷だwww。そんなに朝鮮的な男尊女卑が好きなら、とっとと朝鮮に帰ってください。



女性あるいは女系天皇を設けるほうが日本古来の伝統にあっているし、ジェンダーフリーの流れにもあっている。



そもそも日本の天皇って、卑弥呼にさかのぼれる「巫女さん」「ヒメ」が起源。ところが、朝鮮半島から男尊女卑の戦争文化が入ってきて、それを守護する「ヒコ」のほうがいつの間にか上位になって、男性こそが天皇という発想になっただけ。



それでも平安時代には天皇となる親王はまるで女の子のように育てられたし、それは天皇の「ヒメ」的な本源的な性質を保存したものだった。



それが明治になってドイツ的な軍国主義思想を入れたために、完全に「ヒメ」的性格が抹殺されてしまった。



本当に日本古来の伝統の「やまとごころ」に立脚するなら、天皇が女性、女系であるのは当然だ。

ついでに現在の男系主義の民法親族編も改めて日本は本来の女系もしくは双系の社会に戻すべきだ。



男尊女卑、男系主義の現在の右派保守派の発想こそ、日本の伝統に反したシナ・朝鮮主義。



保守派はとっとと朝鮮にでも戻ってください。



>それに悠仁さまがお生まれになったばかりだというのに、不測の事態を気にするなんて不吉ですよね。



男性が生まれたからといって、それまでの議論をやめるというのも、ご都合主義www。



そうしたご都合主義に私はシナ的な論理を見る。



>とっとと皇籍復帰を実現していただきたいです。



これって、伏見宮系の復帰のことをさしているのかな?だったら、伏見宮の家系は以前皇位簒奪を画策したことがあるんだけど、それは不問に付すってこと?www

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Unknown (猫研究員。=高峰康修)
2006-09-15 04:26:43
実は、私も皇族の名前を漢籍に求めるというのは釈然としないのですよ。率直に言って、無理して出典など求める必要もないと思うなあ。むじな氏が書いておられる「台湾で報じられたところでは陶淵明の「悠然見南山」から取ったとされて」が事実であるとするならば、宮内庁が「今回は出典なし」と発表しているのは、日本国民の反中的感情が高まっているので、皇室が矢面に立たされないように配慮したのかと、つい下衆の勘ぐりの一つもしたくもなってしまいます。あるいは、出典としてあげている漢籍は後付けで宮内庁が発表してきたのか…。まあ、私はジャーナリストではないので、真実の追究よりも、たとえ作られたストーリーであっても今回は「出典なし」だったと理解しておくことにしよう。
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確かに (J)
2006-09-15 11:13:13
卑弥呼は中国に隷属していたようですが、各部族のまとめ役であり、天皇とは血縁関係がありません。

天照大神だって男性だったという説があります。

それに天皇というお立場は肉体的に女性には過酷だと思っているだけで、男尊女卑とか関係ありません。

伝統的というなら女性天皇は、他に方法が無いときの非常手段であり、女系天皇は存在しません。そして、女性天皇は自らの人生を犠牲にして中継ぎを勤めなければなりませんでした。

だから、悠仁さまがお生まれになったのに、愛子さまにより過酷な人生を強いる必要は無いと思います。

昔の日本では尊い方のお名前は直接お呼びしないという常識があったそうです。

議論をやめろといっている訳ではなく、もう少し相応しい言い方があると思っていますし、次の次の皇位継承順位に関しては現在の典範でもやって行けることになったのだから、それを無視しての議論はおかしいと思っています。



漢字に関しては確かに輸入されたものですが、既に咀嚼され、使いこなされて日本文化となっています。漢字・かな・カタカナ、最近ではアルファベットも入って豊かな表現力を持つ日本語が大好きです(使いこなせてないことはスルーでお願いします。汗)。

中国由来のものを中国に隷属している証だというなら、韓国と同じように排斥運動でも始めますか?w

東西問わずに良いものは良いと取り入れるのも日本文化の特徴だと思っています。

むじなさんの仰る『やまとだましい』って武士のものじゃないですか?天皇は武士ではありません。『やまとごころ』に由来するものだと思いますけど、天皇が武士風にアレンジされたものに合わせる必要も無いんじゃないでしょうか。
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文化の源流 (んにゃ)
2010-01-06 21:19:09
なんつうか、漢籍から名前を引用すればシナに隷属してるみたいで嫌だとかね、そういうヤツは今後一切漢字使うなといいたいよ。朝鮮人みてえな発想すんのやめれ、と言いたい。

ま、そういうヤツに限ってさ、自分の子供に西洋風のヘンテコな名前つけたりするんだよ。んで、そういうのは、なぜか欧米に隷属してるとは言わねえんだよな。アホじゃねえのと思うよ。

今の欧米だって、ギリシャ語だとかラテン語を大学の一般教養課程で必ず教えるだろ。欧米におけるギリシャ語・ラテン語と東アジア・日本における古代漢語ってのは、まさに現代文化の源流なわけだろ。

今の日本人が漢語を一つのよりどころにしなくなったら、今の日本文化は根なし草みてえになってしまう。朝鮮みてえに虚ろな存在になっちまうだろうね。

つか、元号が「昭和」から「平成」になったときも、「平成」は漢籍から採ったとかテレビで盛んにやってたけどね。それが日本の伝統だとか、その当時、テレビで普通に言ってたよ。

ま、今の中国は評判悪いからね。漢籍引用の報道も遠慮したんだろと思うよ。
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