昨日逮捕されたライブドアの堀江社長を先の総選挙で自民党が事実上支援した件につき、武部幹事長に続いて小泉総裁(首相)も責任を認めて陳謝した。少し遅れたものの、潔い対応だと思う。注文をつけるとしたら、小泉首相は、メディアが堀江容疑者を持ち上げてきたことに言及しないほうがよかったし、メディアよりも有権者の判断の方が冷静だったなどといわない方がよかった。これらは事実ではあるにせよ…。言い訳ととられるのは小泉総裁の本意に反するところだろう。武部氏が言っている「若い人たちが起業家精神に後ろ向きにならないように」という指摘は正しい。合法な起業家精神は、日本経済のためにも大いに発揮してもらうべきなのだから。
私は、党の「表」の幹部たちの陳謝もさることながら、事務方のトップの一人であり『なぜかだれも書かなかった民主党研究』の著者として有名な田村重信氏の率直な陳謝に深く感銘を受けた。田村氏はご自身のブログの中で「堀江社長が逮捕されたのは誠に残念です。僕は、ブログについて、本を通じて堀江氏に学びました。総選挙の時は、堀江氏をもちあげました。(中略)今日の状況を見抜けなかったことについては、お詫びしたいと思います。」と述べた上で論語の中から「子曰く、利に放(よ)りて行えば、怨み多し」という言葉を引用しながら、利益至上主義ではなくて徳や義を忘れてはならないという戒めを書いておられる。日本論語研究会を主宰する人物にふさわしい、もののふのような立派な態度だと感じた。
(参照ブログ)
『堀江氏の逮捕について―たむたむの自民党VS民主党』
(参考記事1)
[首相、責任初めて認める 堀江容疑者支援で]
小泉純一郎首相は24日夕、逮捕されたライブドア前社長の堀江貴文容疑者を自民党が昨年の衆院選で支援したことに関し「応援したのは責任だと言われれば、責任になるとは言える。そういう責任は甘んじて受ける」と述べ、自身の責任を初めて認めた。官邸で記者団の質問に答えた。
首相は23、24両日の衆参両院の代表質問で、事件と堀江容疑者支援を「別問題」と答弁、自らの責任を否定していたが、野党に加え、自民党内からも批判が強まったことから、方針転換したとみられる。
首相は衆院選で支援したことを「人物を隅々まで調べるのは難しい。それを不明だ言われればそれまでだ」と釈明。「(堀江容疑者は)無所属で落選した。メディアより有権者の方が冷静だった」と述べた。
今回の事件を小泉改革の「影の部分」が出たとする批判に対しては「今回の逮捕と小泉改革とは別の問題だと思っている」と述べ、無関係との認識を示した。
(共同通信) - 1月24日20時39分更新
(参考記事2)
[メディアに責任転嫁=ライブドアの堀江容疑者支援で開き直り-小泉首相]
「メディアが時代の寵児(ちょうじ)みたいに取り上げたのはどうなのか」。小泉純一郎首相は24日夕、昨年の衆院選で自民党が支援したライブドア前社長の堀江貴文容疑者の逮捕で与党内からも責任を問う声が出ていることについて、記者団にこう開き直った。
この中で首相は、自らの道義的責任について「人物調査はなかなか難しい。不明だと言われれば甘んじて受けなければならない」としながらも、「あのメディアの持ち上げ方は何なのか。別に自民党が取り上げてと頼んだわけじゃない」と責任を転嫁。さらに「落選したのだから、メディアより有権者の方が冷静だったのではないか」と皮肉った。
(時事通信) - 1月24日21時1分更新
(参考記事3)
[堀江容疑者応援を陳謝 武部氏]
自民党の武部勤幹事長は24日午前の記者会見で、自らが昨年の衆院選でライブドア社長の堀江貴文容疑者を応援したことについて「小泉純一郎首相にも相談せず、私の判断で応援した。私個人としては謙虚に、反省すべきは反省すべきだと思う」と陳謝した。
ただ、党が事実上支援したとの見方については「個人と党を分ける必要がある。社長を辞任しなかったので、党は推薦も公認もしていない」と反論した。
堀江容疑者を応援した理由について「古い殻を破り現状を変える行動力を高く評価した」と振り返った上で、今回の事件を受け「若い人が起業家精神に後ろ向きにならないよう小泉構造改革を進めることが私の役目だ」と強調した。
(共同通信) - 1月24日14時33分更新
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私は、党の「表」の幹部たちの陳謝もさることながら、事務方のトップの一人であり『なぜかだれも書かなかった民主党研究』の著者として有名な田村重信氏の率直な陳謝に深く感銘を受けた。田村氏はご自身のブログの中で「堀江社長が逮捕されたのは誠に残念です。僕は、ブログについて、本を通じて堀江氏に学びました。総選挙の時は、堀江氏をもちあげました。(中略)今日の状況を見抜けなかったことについては、お詫びしたいと思います。」と述べた上で論語の中から「子曰く、利に放(よ)りて行えば、怨み多し」という言葉を引用しながら、利益至上主義ではなくて徳や義を忘れてはならないという戒めを書いておられる。日本論語研究会を主宰する人物にふさわしい、もののふのような立派な態度だと感じた。
(参照ブログ)
『堀江氏の逮捕について―たむたむの自民党VS民主党』
(参考記事1)
[首相、責任初めて認める 堀江容疑者支援で]
小泉純一郎首相は24日夕、逮捕されたライブドア前社長の堀江貴文容疑者を自民党が昨年の衆院選で支援したことに関し「応援したのは責任だと言われれば、責任になるとは言える。そういう責任は甘んじて受ける」と述べ、自身の責任を初めて認めた。官邸で記者団の質問に答えた。
首相は23、24両日の衆参両院の代表質問で、事件と堀江容疑者支援を「別問題」と答弁、自らの責任を否定していたが、野党に加え、自民党内からも批判が強まったことから、方針転換したとみられる。
首相は衆院選で支援したことを「人物を隅々まで調べるのは難しい。それを不明だ言われればそれまでだ」と釈明。「(堀江容疑者は)無所属で落選した。メディアより有権者の方が冷静だった」と述べた。
今回の事件を小泉改革の「影の部分」が出たとする批判に対しては「今回の逮捕と小泉改革とは別の問題だと思っている」と述べ、無関係との認識を示した。
(共同通信) - 1月24日20時39分更新
(参考記事2)
[メディアに責任転嫁=ライブドアの堀江容疑者支援で開き直り-小泉首相]
「メディアが時代の寵児(ちょうじ)みたいに取り上げたのはどうなのか」。小泉純一郎首相は24日夕、昨年の衆院選で自民党が支援したライブドア前社長の堀江貴文容疑者の逮捕で与党内からも責任を問う声が出ていることについて、記者団にこう開き直った。
この中で首相は、自らの道義的責任について「人物調査はなかなか難しい。不明だと言われれば甘んじて受けなければならない」としながらも、「あのメディアの持ち上げ方は何なのか。別に自民党が取り上げてと頼んだわけじゃない」と責任を転嫁。さらに「落選したのだから、メディアより有権者の方が冷静だったのではないか」と皮肉った。
(時事通信) - 1月24日21時1分更新
(参考記事3)
[堀江容疑者応援を陳謝 武部氏]
自民党の武部勤幹事長は24日午前の記者会見で、自らが昨年の衆院選でライブドア社長の堀江貴文容疑者を応援したことについて「小泉純一郎首相にも相談せず、私の判断で応援した。私個人としては謙虚に、反省すべきは反省すべきだと思う」と陳謝した。
ただ、党が事実上支援したとの見方については「個人と党を分ける必要がある。社長を辞任しなかったので、党は推薦も公認もしていない」と反論した。
堀江容疑者を応援した理由について「古い殻を破り現状を変える行動力を高く評価した」と振り返った上で、今回の事件を受け「若い人が起業家精神に後ろ向きにならないよう小泉構造改革を進めることが私の役目だ」と強調した。
(共同通信) - 1月24日14時33分更新
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今、大事なことは、自らの言動に責任を持ち、行動することではないでしょうか。
批判や批評はわかります。
問題は、で、なにをするのか。だと思います。
「論語」を広めることが大事なことだと思います。
マスコミの手のひらを返したような態度は、毎度のこととはいえ見るに堪えないものがあります。今後は法整備の問題をどうするかとか、経済発展のための理念がいかにあるべきかなどを真剣に考えていくべきであって、後ろ向きな議論になってはいけないと思います。理念とか倫理に論語の精神が大いに活かされるべきです!これからもご指導宜しくお願いします。
http://blog.goo.ne.jp/yamane_osamu/e/3c37c17466d21df8ec40e5db87b819a2
法整備をしてもその抜け道を探し出す輩が常に出てきます。
そのためにも理念や倫理観を見直して欲しいものだと思います。
いつもコメント有り難うございます。
ご提示のブログは、事件が明るみに出てから見ました。大変よく調べ上げていると思います。ホリエモン反対派の議論では「ハゲタカ陰謀論」ばかりが声が大きかったのが残念です。地味だけれども綿密に調べ上げた『ホリエモンの錬金術』のようなスタンスのものは少なかったですよね。そういう声はなかなか届きにくいようです。旧石器遺跡捏造事件を連想してしまいました。
まあ「ホリエモン胡散臭いぞ」という声が大きかったので党公認にはならなかったんでしょうけど…。
>そなあさま
市場経済というのは、経済学の教科書に載ってるような「モデル」とは違って、心を持った人間の営みですからね。モデルはあくまでも経済の持つある一面(例えば効用を最大化するように行動するとか)に着目して構築するものです。そういう限定性を忘れると利益至上主義ということになってしまうのでしょう。遵法精神を涵養するのはかなり長期的な課題です。
広い意味では法整備に含まれるかもしれないけれど、制度面では、監査制度の充実が特に重要ですね。