奉祝地久節

本日、皇后陛下の御誕生日すなわち地久節を迎え、心からお祝い申し上げます。

さて、天皇誕生日を天長節、皇后誕生日を地久節と呼ぶと、右翼だとかアナクロニズムだとかご批判を頂戴するかもしれませんが、天長節・地久節というのは中国の古典老子から来ていると言われておりまして、その内容が両陛下のお姿をよく表していると思うので好んで使いたいのであります。

天は長く地が久し、天地の能(よ)く長く且(か)つ久しき所以の者は、其の自ら生ぜざるを以て、故に能く長生す。
是(ここ)を以て聖人は、其の身を後にして而も身は先んじ、其の身を外にして而も身は存す。其の無私なるを以てに非ずや、故に能くその私を成す。(老子・７章)

要するに、立派な人というのはちょうど天地のごとく公平無私なものだということです。そのゆえにこそ命が長いのだと言っているわけです。私は、日本の皇室はそういう存在として尊敬申し上げております。そして、少しでもそのような公平無私な立派な人間を目指したいと思っています。そういうわけで、美しい言葉として大事にしたいと考えるわけです。