このところ安曇野では
毎晩雨が降って朝には上がるので
豊かな緑の中を
自転車出勤が続きます。
本当に緑が豊かで
昔の人がごく自然に
これをこのまま利用しよう
と考えるのは当然のこととわかります。
「草木布」とは
一般にはあまり知られていないのではないかと思います。
木綿が普及する以前に
地球上の草木豊かな自然環境の土地で
まとっていたと言われる衣服の材料の総称です。
近世以前ということになります。
たとえば縄文時代には「苧麻(ちょま)」
古代には「大麻」など。
今、沖縄で復活して高級反物になる「芭蕉」もそうです。
戦争中(それ以前も)の長野県では
アカソ、イラクサ、クズ、フジなども衣服や袋物、敷物として
庶民の日常の生活として
つくられ、使用していたようです。
今でもこれらは、ほとんど邪魔者扱いされながらも
たくましく育っています。
長野県は、全国的に見ても
もっとも「草木布」の種類が多かった土地らしいです。
それは、第1に気候風土が植物の成長に適していることが理由と考えられます。
現在では「工芸・クラフト」とされる方たちの中に
その貴重な文化、技術を発掘し再現することからつくりつづける作家が
県内に
何人もおられます。
若い人が
関心を持って
そういうものに触れる機会があるとよいと思います。
その仕事の中に、
想像を絶する
技と時間が流れていることを知ることで
自分を発見する機会になるかもしれませんから。
浴衣で・・・
先日、神楽坂の阿波踊りに行きました。
女性よりも男性のほうが浴衣を着こなしている、着なれている方を多く見かけました。たまたまかもしれませんが、意外な感じがしました。
浴衣や着物を着ると日本人の動きの所作、美しさを
着心地の悪さから私は感じます。
ですが、少しずつ歳を重ねるにつれ、
日本人であること、文化を大切にして
できる限り生活に自然に取り入れたいと思うように
なりました。
そう思っているけれどできない若者、案外周りに多いと思います。