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23日の欧州3市場は銀行株主導の反発 英+0.50%、独+0.63%、仏+1.02%

2011-09-24 10:15:11 | Weblog
23日の欧州株式市場 2011年09月24日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT899404220110923
<ロンドン株式市場>
 反発。欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏の債務危機に対して対策を打ち出すのではないかとの期待感で銀行株が株高を主導した。
 フランスが国内銀行の資本増強を支援するとの観測を背景に、BNPパリバは9.8%、ソシエテ・ジェネラルは8.8%それぞれ値上がりした。
 イギリスの銀行株も好調で、バークレイズ、ロイズ・バンキング・グループ、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)が3.5─5.1%上伸して引けた。
 FT100種総合株価指数は一時、4928.14まで値下がりした。
 個別銘柄では小売のテスコが買われた。エボリューション証券が同社の投資判断を「セル」から「ニュートラル」に引き上げたことが好感されて2.5%上伸した。
 一方、金価格と銀価格の急落を受けて、鉱山株の値下がりがきつかった。
 産金大手のランドゴールド・リソーシズは4.7%、産銀のフレスニロは4.3%それぞれ値下がりした。 

<欧州株式市場>
 反発して引けた。欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏の債務危機緩和に向けた対策を打ち出すのではないかとの期待感やこのところ売り込まれていた仏銀の株価回復を背景に、終盤にかけて値を上げた。 
 BNPパリバは9.8%、ソシエテ・ジェネラルは8.8%それぞれ上伸。仏政府による資本増強が行われるのではないかとの憶測が背景となっている。
 両行のスポークスマンはこの報道を否定している。
 不安定な取引のなか、FTSEユーロファースト300種指数は6.88ポイント(0.79%)高の882.18で引けた。週間ベースでは5.9%下落した。
 DJユーロSTOXX50種指数は30.28ポイント(1.52%)高の2026.03。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で金融安定に向けた支援が表明されたものの、投資家を安心させるに至らず、一時3%安となった。
 投資家のリスク警戒感を示すユーロSTOXX50ボラティリティ指数は、この日の株高にもかかわらず1.6%上昇した。週間ベースでは13%上昇した。
 ドイツ銀行の幹部が、ギリシャ第2次支援に含まれる債券スワップのヘアカット(債務元本の削減)が想定されていた水準を上回る可能性が高いとの見解を示したことも市場心理を悪化させる要因となった。
 ワールドスプレッズ・フランスのデレック・ローレス氏は「今週の相場は散々だった。金融株に対する空売り禁止が発動されているなかでこの状況だ」と指摘。「金融システムの何かがうまく機能していない、政治家は真実を述べていないという思いが、市場に広がっている」と語った。


仏政府、2013年から15年までの各年成長率見通しを2.0%に下方修正 2011年09月24日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT899402420110923
 フランス政府は23日、2013─15年の各年の成長率見通しをそれぞれ2.0%とし、従来の2.5%から下方修正した。2011年と12年の成長率見通しを引き下げたことを受けたもの。
 政府はこのほど、2011年と2012年の成長率見通しをそれぞれ1.75%に引き下げている。従来の見通しは、2011年が2.0%、2012年が2.25%だった。
 エコノミストや国際機関のフランスの2011年と2012年の成長率見通しは、政府見通しよりも低い。

BRICS、IMFなどの危機対応能力強化に向け資金拠出を検討 2011年09月23日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT899288820110923
◎BRICS、債務問題が金融危機に発展する可能性を懸念
◎BRICSのコミット、期待に届かず
◎ロシア、ユーロ圏への直接的な支援に反対
 ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ(BRICS)の主要新興5カ国は22日、国際通貨基金(IMF)など国際金融機関の危機対応能力を強化するため、資金拠出を検討していることを明らかにした。
 5カ国の財務相は20カ国・地域(G20)諸国に対し、ユーロ圏債務危機の収拾に向け、2008年の金融危機時と同様、断固とした行動を速やかにとるよう求めた。
 ブラジルのマンテガ財務相は共同記者会見で、現段階で措置を講じなければ、ユーロ圏債務問題が新興国も巻き込む世界的な金融危機の再来につながる恐れがあると指摘。「一部の国のソブリン危機が新たな金融危機となるリスクがある」とし、「われわれはG20で協調した行動を速やかにとることにより、2008年の危機を緩和した。今回も同じ対応が必要だ」と述べた。
 BRICSが検討している資金拠出の規模は明らかでない。
 BRICS財務相会合後に発表された声明では、資金拠出は各国の事情に左右されるとしている。
 インド準備銀行(中央銀行)のスバラオ総裁は「国内で貧困解消のためのリソースへの需要が非常に強いため、世界の安定回復を目的とした国際機関への資金拠出と国内の目標達成との間で大きな対立が予想される」と語った。
 ブラジルは先日、欧州に直接的な支援を提供する案も提起していたが、南アフリカのゴーダン財務相がロイターとのインタビューで語ったところによると、この日の会合では協議されなかった。
 ブラジル筋によると、この種の支援はユーロ圏共同債の購入を通じて行われる可能性があるが、ロシアはこの案に反対している。
 ロシアのストルチャク財務次官は、記者団に対し「不可能だ。わたしはそう確信している」と述べ、「われわれは、そのためのメカニズムを持っていない。ロシアにも中国にもインドにもない。各国の決定方法は異なり、資金支援でシンジケートを組むことはできない」と指摘した。

ギリシャ財務相、危機解決に向け債券保有者の50%ヘアカットの可能性に言及  2011年09月23日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK899341820110923
 23日付のギリシャ紙によると、同国のベニゼロス財務相は、与党社会党の議員に向けた演説で、債務危機の解決に向け、3つのシナリオが考えられると語った。
 シナリオは、債券保有者に50%のヘアカット(元本削減)を求める秩序立ったデフォルト(債務不履行)、無秩序なデフォルト、7月21日の首脳会議で合意した1090億ユーロ(1460億ドル)のギリシャ向け第2次金融支援の実施の3つ。エスノス紙とタネア紙が、ベニゼロス財務相の演説を聴いた関係者の話として報じた。
 タネア紙によると、同相は「(50%のヘアカットを)要請するのは危険だろう」と指摘。「それには、多くの関係者による合意された協調的な努力が必要になる」との見解を示した。
 ギリシャ財務省の報道官は、これらの報道にコメントできないとしている。一方、政府副報道官は、これらの報道を否定した。

ギリシャ政府高官、財務相が債務ヘアカット率50%に言及との報道否定  2011年09月24日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-23327420110923
 ギリシャ政府高官は23日、秩序だった債務不履行(デフォルト)に向け、第2次支援に含まれる債券スワップのヘアカット(債務元本の削減)率を50%へ拡大することにベニゼロス財務相が言及したとの国内報道を否定した。
 タネアを含む政府系のの国内2紙は、ベニゼロス財務相が与党議員に対し、危機の解決に3つの選択肢があると述べ、そのうちの1つとして債務元本の50%削減を挙げたと報じた。
 政府高官はこうした報道を否定したうえで、政府は総額1090億ユーロの第2次支援獲得にコミットしていると述べた。 
 また財務省は声明を発表し、「ギリシャの政治的義務から注意をそらすようなうわさやコメント、シナリオなどは、欧州の共通課題の助けとはならない」との立場を示した。 
 この報道に関して、与党議員も否定。同財務相が報道された発言を行ったとされる会場にいたTheodora Tzakri議員はロイターに対し「完全に否定する。そのような選択肢は示されなかった」と述べた。

欧州銀、ギリシャなどが国債ヘアカット求めれば資本不足に  2011年09月24日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-23329020110923
 ギリシャが債券保有者に50%のヘアカット(元本削減)を求め、イタリアやアイルランドも同様の要請をした場合、欧州銀は多額の資本不足に直面する、とアナリストはみている。 
 野村のアナリストはギリシャのデフォルト(債務不履行)で欧州銀がこうむる損失を400億ユーロ(540億ドル)と試算しており、欧州銀はギリシャのデフォルト(債務不履行)には恐らく持ちこたえることができるが、市場の懸念はその後、より規模の大きい国に向かうことになる。
 イグニス・アセット・マネジメントのクレジット部門責任者クリス・ボウイ氏は「ソブリン・デフォルトがなければ(銀行の)資本は全く問題ない。しかし、ソブリン・デフォルトが発生するか、デフォルトせずとも保有国債の時価への切り下げを強いられた場合、資本に問題が生じる」と述べた。 
 ギリシャ国内2紙は23日、ベニゼロス財務相が秩序だったデフォルトに向け債券の50%ヘアカットの可能性に言及したと報じた。同国政府は報道を否定し、ユーロ圏との7月合意の実行に引き続き注力していると表明したが、仏当局者が欧州銀のうち15─20行は増資が必要との見解を示したこともあり、市場の懸念は根強い。
 仏金融市場監督庁(AMF)のジャンピエール・ジュイエ長官はラジオで「欧州では銀行資本に確かに問題がある」と述べ、「欧州には増資が必要な銀行が15─20行ある」と指摘した。増資を必要とする仏銀はあるかとの質問に対しては「現時点ではない」と答えた。 
 銀行の資本不足の大きさをめぐっては見解が分かれている。一部銀行アナリストの見方は国際通貨基金(IMF)よりも悲観的で、クレディ・スイスは2012年までに4000億ユーロの増資が必要になる可能性があるとみている。
 バークレイズ・キャピタルは、ギリシャ、アイルランド、イタリア、ポルトガル、スペイン各国の国債について50%のヘアカットを強いられた場合、資本バッファーを維持するために2300億ユーロの増資が必要になると試算している。 
 ある投資銀行関係者は「資本市場の投資家は、資本不足の大きさを数量化できれば株主割当増資などに応じる用意があるだろう」とし、「投資家は、資金を出すのであれば、3カ月後に再び資本を増強する事態に陥らないという確信を求めている」と語った。

ギリシャのデフォルト、選択肢にない  2011年09月24日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT899400620110923
 メルケル独首相は23日、ギリシャのデフォルト(債務不履行)は選択肢になく、デフォルトによってもたらされる損害は予測しがたいとの見解を示した。
 メルケル首相は、自身が率いるキリスト教民主同盟(CDU)の地域会合で、「ギリシャのデフォルトは、制御不能な連鎖反応を引き起こすリスクをもたらす」とし、「ギリシャのデフォルトは私の選択肢にはない。デフォルトに伴うダメージを予測することは不可能だ」と語った。
 同時に、ギリシャは責務を果たす必要があるとの認識を示した。

ギリシャ8銀行の格付けを2段階引き下げ  2011年09月23日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-23323420110923
 米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは23日、ナショナル銀行を含むギリシャの銀行8行の格付けを2段階引き下げた。ギリシャ経済の悪化と預金減少などが理由。格付けの見通しはネガティブとした。
 ムーディーズは7月25日に8銀行の格付けを引き下げ方向で見直すと表明していた。見直しの結果、ナショナル銀行、EFGユーロバンク、アルファ・バンク、ピレウス・バンク、ギリシャ農業銀行、アッティカ・バンクをそれぞれ「B3」から「Caa2」に、エンポリキ・バンク、ジェネラル・バンク・オブ・グリース(ゲニキ)を「B1」から「B3」に引き下げた。




 先週末23日の欧州3市場は、前日の大幅下落(英4.67%安、独4.96%安、仏5.25%安)の反動に加えて、仏銀行株に仏政府による資本増強が行われるのではないかとの憶測や欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏の債務危機緩和に向けた対策を打ち出すのではないかとの期待感から、銀行株主導で買い戻されたこともあり、主要3市場は反発。

 英FTSE100は、開始間もなく前日終値(5041.61ポイント)より65ポイント弱高い5105.38ポイントまで上げ、一旦5030ポイント近くまで下げるもすぐに5100ポイント近くまで戻すなど序盤は堅調だったものの、その後は値を崩して13時頃に4928.14ポイントまで下落。ただその後はユーロ圏の債務危機緩和に向けた対策が出ることへの期待感から上昇に転じて、終値ベースでは前日比25.20ポイント高い5066.81ポイントで終了(0.50%高)しました。
 高安マチマチな中、銀行株が相場を下支えしたようで、その銀行株は、スタンダードチャータードこそ1.28%安だったものの、バークレイズが5.15%高、ロイズが5.04%高、RBSが3.54%高、HSBCが2.43%高。
 他、マン・グループが4.71%高、インペリアル・タバコが3.42%高、スタンダードライフが3.29%高、テスコが2.51%高、ITVが2.48%高、ユニリーバが2.27%高、タローオイルが2.13%高。
 一方、ウィヤー・グループが6.25%安、ランドゴールド・リソーシーズが4.73%安、フレスニロが4.27%安、カザキミスが3.84%安、アグレコが2.83%安、エクストラータが2.77%安、ユーラシアン・ナチュラル・リソーシーズが2.72%安、リクサムが2.56%安、GKNが2.54%安、IMIが2.49%安、リバティ・インターナショナルが2.47%安、ジョンソン・マッシーが2.38%安。

 独DAXは、前日終値(5164.21ポイント)よりも60ポイント強高い5227.09ポイントでスタート&直後に5229.60ポイントをつけるなど、午前11時頃までは5160-5200ポイント近辺で推移していたものの、その後は値を崩して14時頃に4973.92ポイントまで下落。ただその後はユーロ圏の債務危機緩和に向けた対策が出ることへの期待感から上昇に転じて、終値ベースでは前日比32.35ポイント高い5196.56ポイントで終了(0.63%高)しました。
 高安マチマチな中、銀行株が堅調で、ドイツ銀行が5.57%高、コメルツ銀行が4.67%高。
 他、バイエルが7.08%高(こちらは7月後半と比べると約3分の2の水準。優良メーカーでさすがに割安感が意識されたでしょうか…)、マンが5.04%高、アディダスが2.75%高、RWEが2.20%高、フレゼニウス メディカル ケアが2.04%高。
 一方、K+Sが2.23%安、ハイデルベルグセメントが2.17%安、メトロが1.64%安、BMWが1.53%安。

 仏CAC40は、前日終値(2781.68ポイント)より40ポイント程高い2821.43ポイントでスタート&直後に2823.97ポイントをつけた後、午前10時頃に2775ポイント割れするも、11時少し前に2800ポイントを回復するなどでだしはまあまあだったものの、その後は値を崩して14時頃に2693.21ポイントまで下落。ただその後はユーロ圏の債務危機緩和に向けた対策が出ることへの期待感から上昇に転じて、終値ベースでは前日比28.43ポイント高い2810.11ポイントで終了(1.02%高)しました。
 やや上昇する銘柄の方が多く、仏政府による資本増強が行われるのではないかとの憶測が一部の銀行株を引き上げる形で、BNPパリバが9.78%高、ソシエテ・ジェネラルが8.76%高、クレディ・アグリコルが4.78%高、アクサも1.67%高。
 他、ブイグが4.03%高、カルフールが2.72%高、アルセロール・ミタルが2.18%高、ダノンが2.15%高、STマイクロエレクトロニクスが2.00%高でした。
 一方、テクニップが3.93%安、アルストムが2.52%安、サフランが2.08%安。

 まあ、欧州3市場も、米金融緩和期待先行から大幅に買われた20日終値と比べると、3営業日で英FTSE100は5363ポイント→5041ポイントと320ポイント超、独DAXは5571ポイント→5164ポイントと400ポイント超、仏CACも2984ポイント→2781ポイントと200ポイント超急落していただけに、さすがに買い戻される材料を待ち構えていたといったところでしょうし、ギリシャなど債務状況の厳しい国のヘアカット問題(ギリシャはカット率50%)とドイツの救済に対する反発といった一連の騒動を考慮すると、このまま安心して買い戻され続ける状況ではないのかな…と正直思います。


 欧州ローカル市場は、スペインの2市場がMAマドリードが2.24%高&IBEX35が2.12%高、アイルランドが1.63%高、イタリアは1.36%高でポルトガルは1.04%安。
 他、ベルギーは0.93%高、オランダは0.49%高、スイスは0.20%高に対して、ハンガリーは1.40%安、ノルウェーは1.00%安。
 北欧3市場も、ヘルシンキが1.05%安で、ストックホルムは0.38%安、コペンハーゲンが0.08%安。
 こちらは、救済の恩恵を受けそうな国及びその救済されそうな国に対するエクスポージャーの高い国と、逆に奉加帳が回って来そうな国や短期的には利益が見込めない国とで値動きが分かれる形になったでしょうか…。
 格下げされたギリシャの8行は、ナショナル銀行が7.38%安、EFGユーロバンクが12.15%安、アルファ・バンクが13.33%安、ピレウス・バンクが9.09%安、ギリシャ農業銀行が10.26%安、ジェネラル・バンク・オブ・グリースが8.33%安、アッティカ・バンクが2.44%安で、エンポリキ・バンクは変わらず。さすがに格下げという直接的な悪材料が出るとやはり下げますね。


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