ファイナンシャルプランナーのニュースチェック

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障害者1600人が福祉サービス利用中止 負担増響く

2007-02-15 11:00:12 | Weblog
障害者1600人が福祉サービス利用中止 負担増響く 2007年02月06日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/life/update/0206/005.html
 福祉サービスに自己負担を求める障害者自立支援法による影響で、全国で約1600人が施設サービスの利用を中止し、4000人余りが利用回数を減らしたことが、厚生労働省の調査で分かった。昨年4月から10月までについて負担増を理由に利用を減らしたケースを同省が初めて全国調査した。政府は利用抑制が障害者の生活に与える影響を分析したうえで、負担軽減策を進める方針だ。
 昨年4月に施行された障害者自立支援法は、福祉サービスを原則として「1割負担」にした。
 厚労省によると、入所サービスと通所サービスについては都道府県を通じて施設に照会し、全都道府県の約22万人の利用者の状況について回答を得た。
 それによると、約13万5000人の入所サービス利用者のうち598人(利用者の0.44%)が、約8万6000人の通所サービス利用者では1027人(同1.19%)が、負担増を理由に利用をやめていた。通所サービスの利用回数を減らしたのは、4114人(同4.75%)に上った。
 また、ホームヘルプなどの在宅サービスについては、30府県から約22万5000人の利用者の状況について回答を得た。このうち849人(利用者の0.38%)がサービス利用を中止し、2099人(同0.93%)が利用回数を抑制していた。
 調査結果について、厚労省は「『利用抑制』は、利用者負担の影響が出ていることが数値として示されたのではないか。サービスの必要な人が受けられないことがないように、フォローするよう指導している」としている。
 政府は07年度から2年間で240億円の自己負担軽減策を計上する方針で、自己負担の上限額引き下げなどを盛り込んでいる。


 障害者に対する支援が定額負担から1割の定率負担になることで入所サービスや通所サービスの利用が阻害される懸念は制度改正前からあったのですが、実際に数値としてこの問題が表面化してくると、改めて給付と負担のバランスをどうとっていくかの難しさを感じずにはいられません。
 障害によっては、医療サービスを受けないとさらに悪化する症状もありますし、本当にサービスが必要な人がサービスを受けられないのでは福祉国家の名が泣きます。何らかの形でこの問題は早急に解決しなければならないでしょうね。

手話使い高金利勧誘、詐取容疑の社長ら逮捕 

2007-02-15 10:57:28 | Weblog
手話使い高金利勧誘、詐取容疑の社長ら逮捕 2007年2月14日
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070214AT1G1400M14022007.html
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070214i104.htm
 手話を使って聴覚障害者から資金をだまし取ったとして、警視庁と山梨県警の合同捜査本部は14日、東京都港区の福祉機器販売会社「コロニーワイズ」社長の小林洋子容疑者(55)=目黒区=ら3人を詐欺の疑いで逮捕した。同本部は小林容疑者らが2000年夏からの約5年間に東京や静岡、山梨、愛知など1都17県の約270人から約27億円を集めたとみている。
 ほかに逮捕されたのは元コロニーワイズ経理担当者、町田栄子容疑者(56)=神奈川県湯河原町=と長男の町田訓清容疑者(28)=同。
 小林容疑者は「詐欺と言われても仕方がない」と大筋で容疑を認めているという。
 調べによると、小林容疑者らは05年3月、山梨県笛吹市のレストランで、同県在住の聴覚障害者の男性(当時51)に対し、元本と利息を戻す意思も能力もないのに「金を預ければ月5%の利子を払う」など手話で説明。同4月上旬、同容疑者が経営する貸金業者の口座に計2300万円を振り込ませた疑い。


 この手話で聴覚障害者を信用させてお金をかき集める会社の問題は数ヶ月前からマスコミを騒がせていましたが、ようやく社長が逮捕されたようです。
 この詐欺事件の罪深いところは、単に特定の聴覚障害者を騙すだけでなく、(障害者同士のネットワークが根強いことを悪用して)その聴覚障害者から他の障害者を紹介してもらい、その知り合いの障害者にも出資することを促すなど、たとえ犯人が捕まっても、障害者同士でしがらみが残る原因を作ってしまったこと。
 この会社が集めた約27億円のうち、使途不明となっている約21億円は既に借金の返済につぎ込まれていると思われ、被害者への返却は絶望的ですが、それでなくても孤立しがちな聴覚障害者が、この会社のことを他の障害者に紹介して二次被害をだしたことで、今まで以上に障害者のコミュニティの中で孤立を深めることにならないか非常に心配です。


関連ニュース
貸金業登録証を示して、信用させる 聴覚障害者詐欺事件
http://www.asahi.com/national/update/0215/TKY200702140384.html

マグロ船当て逃げ「全く無関係」 同名の新日本海事

2007-02-15 10:51:59 | Weblog
マグロ船当て逃げ「全く無関係」 同名の新日本海事 2007年2月14日 産経夕刊
http://www.sankei.co.jp/shakai/jiko/070214/jko070214002.htm
 東京都港区の海運会社新日本海事の船がマグロ漁船に当て逃げした疑いが出ている問題で、東京都千代田区にある同名の新日本海事は14日、「全く無関係な会社で資本関係もありません」とのコメントを発表した。
 千代田区の新日本海事は海洋調査、海難救助、深海作業を主な業務としており、「得意先から問い合わせがあるなど信用を失う事態となり、風評被害が心配」としている。


 同じ社名や社名の似ている会社が不祥事を起こした時は、得てしてこの手の風評被害がおきがちですが、千代田区の方の会社はとんだ災難でしょうね。
 HP(http://www.snk-ocean.co.jp/)でもトップページにこのコメントを載せて火消しに必死な状況ですが、今回の場合は事業内容も第三者の目から見ると区別がつきにくく、しかも同じ東京都特別区内にあるだけに、誤解を解くのに一苦労しそうです。

ニチレイ:子会社が基準超す大腸菌検出のサーモン出荷 

2007-02-15 10:46:40 | Weblog
ニチレイ:子会社が基準超す大腸菌検出のサーモン出荷 2007年2月14日 毎日夕刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070215k0000m040060000c.html
 ニチレイは14日、傘下のニチレイフレッシュの100%子会社「まるいち加工」の小名浜工場(福島県いわき市)が、出荷前の検査で国の基準の最高18倍の大腸菌群が検出されたスモークサーモンなどを出荷していたと発表した。
 ニチレイによると、昨年11月11~30日に生産したスモークサーモン45ケース(540キログラム)、紅サケのたたき12ケース(144キログラム)から、国の基準を超える1グラム当たり50~900個の大腸菌群が検出されたという。しかし、業務用としてすし、総菜用にスーパーや持ち帰り用すしチェーンなどに出荷。大半は既に使用された可能性が高いという。
 ニチレイが8日に行った内部監査で判明したが、14日現在で健康被害の報告はない。同工場長は出荷前の検査結果を知っていたが、「少しでも多く出荷したかった」として、出荷を指示したという。



 よりによって大腸菌で検査基準を超える細菌が発見されているのに、そのスモークサーモンや紅サケのたたきをそのまま出荷するなんて、消費者に対しての背信行為以外の何物でもありませんし、ニチレイは子会社・孫会社に品質管理について何を教えていたんだと本気で毒づきたくなります。
 しかもこの不具合製品は11月15日~12月16日までの間に業務用として出荷されているようですが、健康被害が出ていないといっても本当に健康被害がなかったかどうかを立証することは事実上かなり困難でしょう。

 ちなみに、このマルイチ加工という会社。ニチレイフレッシュの100%出資子会社で日本冷凍食品協会の準会員。おまけに、過去にニチレイの当時の子会社であったサンレイの気仙沼工場を営業譲渡として引き受けるなど、一孫会社といってもニチレイの食品の製造にかなり深い係わりを持っているようですし、この会社の品質管理の実態(単なる工場長一個人の暴走なのか? それとも組織的な不正なのか?)次第では親会社へのニチレイへの影響も少なくないのではないかと推測されます。


ニチレイのニュースリリースはこちら
http://www.nichirei.co.jp/corpo/news/20070214_1.html

京都「一澤帆布」、長男らが三男相手に13億賠償提訴 

2007-02-15 10:42:04 | Weblog
京都「一澤帆布」、長男らが三男相手に13億賠償提訴 2007年2月15日 
読売 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070214i214.htm
朝日 http://www.asahi.com/national/update/0214/OSK200702140060.html
 帆布の手作りかばんで知られる「一澤帆布工業」(京都市東山区)の経営権を巡る問題で、先代会長の長男の一澤信太郎さん(61)と四男の喜久夫さん(55)の同社代表取締役2人が14日、三男で前社長の信三郎さん(58)ら4人と三男が設立した新会社「一澤信三郎帆布」(同市左京区)など2社を相手取り、商標権侵害による損失など総額約13億3000万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こした。
 訴状などによると、原告側は、三男が2005年12月に取締役を解任され、新ブランドのかばんの販売を始めた際、一澤帆布工業からミシンなどを持ち出し、従業員も移籍したため、休業状態に追い込まれ、さらに、似たような商標で営業していることで、売り上げ減につながったとしている。
 京都市内で記者会見した長男は「一澤帆布の模造ではない独自の商品で競争すべき」と主張。一方、三男は「ミシンなどは返却している。無用の争いよりも、ものづくりで客の期待に応えていくべき」としている。


 この一族の経営権争い いつまで続けるつもりなんでしょうね…。仮に長男が裁判で勝ったとしても、従業員を軒並み引き抜かれた社長がブランド価値を長期的に維持することは限りなく困難でしょうし、裁判が長引けば長引くほどブランドの価値を落とすだけだと思うのですが…。
 プライドで戦いを続けた結果、肝心の顧客から見放され老舗ブランドの価値が消滅しないことを真に願います。

労基署課長、労災認定女性に「甘えるな」 補償も打ち切る

2007-02-15 10:39:36 | Weblog
労基署課長、労災認定女性に「甘えるな」 補償も打ち切る 2007年2月15日 産経
http://www.sankei.co.jp/shakai/wadai/070214/wdi070214005.htm
 成田労働基準監督署の課長が、腰痛で労災認定され休業補償を受けていた日本航空勤務の40代の女性に「こんなに(補償を)もらって甘えるな」「みんな我慢しながら働いている」と暴言を吐き、後で謝罪していたことが14日、分かった。
 この女性が所属する労組「日本航空キャビンクルーユニオン」などが同日、記者会見して明らかにした。
 客室乗務員の女性は、4年前に重い腰痛になって労災認定された。昨年2月、労基署の課長から聴取を受けた際に「完全に痛みが取れるまで休もうと思ったら大間違いだ」と言われたという。
 さらに女性の主治医が治療を続ける必要があると診断していたのに、課長は「これ以上よくならない」と判断して補償を打ち切った。通常は別の医師の判断を聞いた上で打ち切るが、その手続きも踏んでいなかった。
 女性側がその後、成田労基署を管轄する千葉労働局に抗議。昨年10月に労働局が「不適切な発言があったことを認めます」と口頭で謝罪した。
 同労組は「労働者を守るべき立場の人が労働者を痛めつけるのは残念」と話している。
 千葉労働局は「丁寧な対応をするよう、あらゆる機会をとらえて職員に指導していく」とし、補償の打ち切りについては「プロセスを欠いていたのは事実だが、判断そのものは適切」と説明している。


 労働基準監督署の課長職ともあろう人が、既に労災認定が認められている休業補償について、個人的主観を押し付けるなんてもっての他ですし、仮に途中で補償を打ち切ることを検討するとしても医師の判断を招くのは常識。そしてその判断の結果、支給を打ち切るケースであっても、その打ち切り理由をたんたんと述べればいいものの、暴言を吐くなんて問題外ですし、謝ったら済むという問題ではないでしょう。

 腰痛という症状の場合、当人の訴えと医師の診断を信じるしかないという一面があるだけに、慎重に診断する案件でしょうし、受給者に労災のシステムを説明するにしても言葉遣いくらいは丁寧に行って欲しいもの。口頭ではなく文書での謝罪は当然求めたいところですし、この監督官の対応によっては被害者が国を相手取って使用者責任を問う損害賠償請求を求める可能性もありうるかも…と個人的には見ています。

「素直に辞めるアナタが好き」 柳沢厚労相に巨大チョコ

2007-02-15 10:33:58 | Weblog
「素直に辞めるアナタが好き」 柳沢厚労相に巨大チョコ 2007年02月15日 
朝日 http://www.asahi.com/life/update/0214/008.html
画像 http://www.asahi.com/life/update/0214/image/TKY200702140317.jpg
 バレンタインデーの14日、「産む機械」発言で女性から強い批判を受けた柳沢厚生労働相あてに、NGO「ピースボート」が巨大チョコを届けた。
 重さ3.5キロ。表面には「素直に辞めるアナタが好き」とのメッセージ。メンバーは「きっとお返しは3月14日にあるはず」と、1カ月以内の辞任に期待を寄せる。
 昨年も、米国産牛肉の輸入再開に抗議して中川農林水産相にチョコを贈ったが、音信はなかったという。昨年に続き今年の「再チャレンジ」。厚労相の反応は?


 一瞬『なんのこっちゃ??』とも思いましたが、要は皮肉を込めて抗議の一手段としてこれだけバカでかいチョコレートを送ったようですね。
 まあ、このくらいであの柳沢大臣が辞めるとは到底思えませんし、そのくらい繊細な方ならば、最初からあのような発言はしないと思うのですが、どうせ送るのならば、砂糖を一切使わない苦いカカオ丸出しのチョコレートを送ったら話題性としてはもっと面白かったのでは…。
 このチョコレート 下手に処分したらしたで、また何か言われるでしょうし、嫌味としてはウィットが効いていて中々面白いと思います。

 一方、バレンタインチョコの話題としては社民党の福島党首も国民新党の綿貫民輔代表や民主党の小沢一郎代表、共産党の志位和夫委員長あてに、「憲法改悪反対。共謀罪、国民投票法案を成立させないように共にがんばりましょう」と野党共闘を呼びかけるメッセージカードをつけたチョコレートを送った(福島社民党首:バレンタインデーチョコで野党共闘呼びかけ http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20070215k0000m040043000c.html)ようですが、話題性としてはピースボードの方に奪われる形になりましたね。

TBS:柳沢厚労相発言で不適切編集、謝罪 情報番組

2007-02-15 10:30:14 | Weblog
TBS:柳沢厚労相発言で不適切編集、謝罪 情報番組 2007年2月15日 毎日
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070215k0000m040138000c.html
 TBSは14日、情報バラエティー番組「サンデー・ジャポン」の11日放送分で、「女性は産む機械」との発言について柳沢伯夫厚生労働相が国会で謝罪したシーンを、別の発言に関する答弁として放送していたと発表した。同社は「不適切な編集による放送を行ったことは大変遺憾」とし、厚労相に謝罪した。
 TBS広報部によると、問題の放送は7日の衆院予算委員会でのやりとり。厚労相の「若い人たちは子供を2人以上持ちたいという極めて健全な状況にいる」との発言について、小宮山洋子氏(民主党)が「2人以上持つことがなぜ極めて健全なのか」と質問した場面の後に、厚労相が「産む機械」発言を謝罪する答弁をつないで放送した。
 厚労相は「健全」発言では謝罪していないが、プロデューサーらが両方の発言について謝罪したと勘違いしたのが原因という。


 なぜプロデューサーがこのような勘違いの編集(ひょっとしてやらせ?)をしたのかはわかりませんが、事実を誤解させるような編集は問題でしょうし、この件に関しては厚労相への謝罪も妥当でしょう。
 もっとも、だからといって柳沢氏への印象が良くなるものでもなく…。厚生労働大臣に就任してまだそんなに日がたっていないのに、2度もその発言内容が強く批判されただけに、さすがに3度目の誤解を与える問題?発言はないものと信じたいのですが、(辞任する気が無いのならば)少なくとも大臣としての就任期間中は柳沢伯夫個人としての主観ではなく、厚生労働省の最高責任者としての自覚を強くもって、自身の発言の重みというものをもっと深く受け止めて欲しいものです。