石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

短時間労働者への社会保険適用拡大について

2012-03-12 23:49:13 | 活動レポート

今日から参議院予算委員会で、平成24年度本予算案の審議が始まりました。

初日の今日は、テレビ入りで、野田総理以下全閣僚が出席しての基本質疑。朝8時55分から夕方5時過ぎまで、お昼の休憩を挟んで7時間超の質疑が交わされました。

これから4月の第1週目ぐらいまで、ほぼ連日、予算委員会が行われることになります。たまに予算委員会が行われない日には他の常任委員会や特別委員会が入ってきますので、毎日何らかの委員会に出席することになるわけです。そうすると、打ち合わせなどは早朝か、お昼休み、または委員会終了後に入れざるを得なくなるので、それこそノンストップ状態です。

ん~、体力つけてがんばらないと!

さて、今日も結局、お昼に打ち合わせ、終了後にも打ち合わせと会議だったのですが、何としても参加したかった民主党「厚生労働・経済産業部門合同会議」にギリギリ間に合って、約2時間半も激論が続いた会議、最後まで参加してきました。

合同会議の議題は「短時間労働者に対する社会保険適用拡大について」。今回の「社会保障と税の一体改革」において一つの大きな論点になっている、厚生年金と被用者健康保険を短時間勤務労働者に適用拡大する件について、その適用範囲をどこまで拡大するかについての議論です。

実はこの論点、すでに民主党・厚生労働部門の「年金ワーキングチーム(WT)」ではこの間、時間をかけた議論を行ってきていて、一定の結論は得ていたのです。ところが、ここに来てその中小零細企業への影響を懸念する声が上がってきたため、あらためて経済産業部門との合同会議で議論することになったわけです。

今日の会合でも、中小零細企業への影響を心配する議員たちから、「中小零細企業にとっては死活問題」「消費税増税と社会保険料負担増のダブルパンチ」「景気回復を妨げ、デフレを助長する」等々の意見が出されました。

一方で、適用拡大を何としても実現すべきという立場の議員も数多く発言し、私もその一人として次のような意見提起を行いました:

  1. 現行制度は、被用者(賃金労働者)は厚生年金、自営業者は国民年金という制度設計で老後の安心を確保するようになっており、そもそも現在、数多くの被用者が国民年金に入らざるを得ない現状が問題なのであって、一刻も早く本来あるべき姿にしなければならない;
  2. しかるに今回の適用拡大の意義は、本来最も社会的セーフティーネットが必要な(にも関わらず現在除外されている)労働者、つまりは中小零細企業や地場企業に勤める短時間(非正規)労働者に社会保険加入の道を開き、老後の安心を確保して貰うことである。
  3. だからこそ、本来は、全ての被用者(賃金労働者)が企業規模や、勤務地や、雇用形態や、働き方の違いで差別されることなく、社会保険に加入出来ることが大原則である。一足飛びにそこまで行くと影響が大きいので、週労働20時間以上かつ最低賃金ライン以上で線を引くことに理解はするが、企業規模で差をつけることはすべきではない。
  4. 一方、中小零細・地場企業の厳しい経営を支援するのは当然のことで、それについては産業政策や雇用支援策で最大限の対応を行うべきである。


結局、今日は結論を出さず、明日もう一度、合同会合を開いて結論を出すことになりました。一人でも多くの短時間労働者が適用拡大の対象に含まれるよう、最後まで議論を尽くしていきます!