土曜の夕方、Sから月曜日に高知の日高村にあると言う国常立命様が御祭神であるという神社へ誘われた。
喜んで行く事を返事したが、夜、母に伝えると、
「二人だけでは…」と反対された。
何も無くとも、人のうわさになりやすいということであった。
どうせうわさになるなら、もっと若くてハンサムの方が良いと思うがそんな人は見当たらない。、こんな時なので、少しでもエネルギーの良い場所に行きたいと思う。
さてどうするか、第三者を連れて行けばよいと思い、ユキちゃんに連絡するが、急な事なので時間が取れなかった。
その事をSに連絡すると、ムッとしたような声になり
「おい、還暦近いのに…、無理しなくともいいよ。」と言われた。
「ねえ、お宅のお嫁ちゃん誘えば?」と言うと、仕事だと言われ、
「他に行けそうな人はいない?」と、尋ねると
「神社へ行きたいという人はいない」と言われた。そんな事を趣味にしているのは私ぐらいのもので有るから致し方ない。
う~ん、面倒だ!Sが同性だったら、こんな事は無いのに…、田舎はすぐ話の種になってしまう。
20年くらい前、少し年上の40前の知り合いが結婚すると町中のウワサになった。
お相手は大分年の離れた70歳位の社会的地位があり、2号サンもいるような人であった。実際お会いした事が無いのでどんな人か周りに尋ねると、「お年なんだけど、アスコットタイを巻くようなおしゃれな人で、何人も女がいる。」と教えられた。
半年位、彼女を知っている人と遇う度その話である。年上の事もあり遠慮なく聞く事の出来るような付き合いではなく、誰もネコの首に鈴をつけるような事は出来ないでいた。
しかし真相は、彼女の新しく始めた趣味の先生で、付いて歩いていただけであった。
そういえば、私もとても不愉快な思いをした事がある。30半ばの頃、ある日突然一本の電話が掛かって来た。
「そちらに32歳ぐらいの住み込みの男性の店員さんは居ませんか?」という、40歳代後半であろうかと思われる女性の声だった。
その前後に、長年務めたおじさんが辞めたので、職安からその年齢の男性が面接にやって来た。
前の職場の人が近所のスーパーに出入りしているので問い合わせると、ニタ付いてなかなか話さなかったが、どうも前の職場で家庭持ちの女性と何か関係が有ったらしく、それで辞めたらしかった。
しかし、その電話は家だけでなくお隣にも、そして1年以上前に引っ越されたもう一方のお隣だった方にも掛かっていた。その女性が男性を探し回っているらしい事が分かった。
母屋の町内と違い、私はただハス向かいに住んでいる町内とは昔からの付き合いはないので余り話すことも無い。そのお隣のおばさんが近所に触れ回ったらしく、私は勘ぐられて冷ややかな目で見られた事があった。その数日後、お隣のおばさんは何も言わず、私に大きなスルメイカを持ってきて押し付けて帰った。
何かいい加減な事を言ったのであろうと察した。いい迷惑である。
そしてもう一つ、半年位前にやって来た同級生のキョウコちゃんは、船員だったご主人が定年になりやっと一緒に暮らせると思ったのも束の間50過ぎで未亡人になった。その後お舅さんの面倒を見てそのお舅さんも亡くなり一人になってしまった。
その後、私の町よりもド田舎なので周囲の目がうるさく、一挙一動を監視されているみたいなので閉口してお母さんの病気を口実にして実家に帰ったと言うことだった。
本当に田舎はうんざりするほど面倒だ。
そんな事があったので神社へ一緒に行った事のある女性を二人誘って行く手はずを整えた。
が、しかし、一晩寝ると背中が痛い!
とても重苦しく痛い。何でだろう?と思いつつこの日曜を過ごした。
ユキちゃんに
「二人の女性と行くようになったが、その一人の事を母とはまだ怒っているので、あんたの名を借りるね。」電話をしたが、今度は彼女が心配しだした。
「大丈夫よ。彼女達は後ろだし、お塩とセージを持っていくから。」と伝えた。
その後 Sに最後の打ちあわせの連絡を取るが、向こうの声も何かしら、重く投げやりな感じがした。
夜になっても背中はひどく痛く、我慢できずにノワタリさんに連絡をとり、祓って頂いた。
すると、これは警告で国常大神さまは誘った二人には重く暗いものを持っているので、望まれていなかった。
そして次元が違うとも言われた。そう言われてしまうと今の所付き合う人は限られてしまう。
慌てて二人に
「体の調子が悪くなった。」と言ってお断りした。
そしてSには本当の事を言って断ると、
「良かった。実は自分も腰痛が出て電話をしようと思っていた所だった。」と言われた。こちらも足止めである。
二人に断った後、不思議なことに体は軽くなり痛みから解放され楽になった。
無理をしても利が無いと言うことか!