細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『ted 2』のテディ・ベアは結婚騒動で人権裁判となる。

2015年08月27日 | Weblog

8月20日(木)13-00 半蔵門<東宝東和映画試写室>

M-106『 T E D -2』(2015) Universal International Studios / MRC 2 Distribution Company

監督・セス・マクファーレン 主演・TED、マーク・ウォールバーグ <116分> 配給・東宝東和

3年前に公開された「テッド」は大ヒットして、この不良なテディ・ベアは一気に人気者になり、創作者のセスは、第85回アカデミー賞の司会もした。

たった一本の映画で、これほどの人気者になったキャラは、ちょっとディズニーのスタジオにもいないだろうが、その人気は、柄の悪さと品のなさと、その毒舌だろう。

とにかく1985年に、イジメでひとりぼっちの少年のベッドに突然現れた大きな熊のぬいぐるみの<テッド>は、まさにピノキオのように少年の親友になったのだった。

普通なら、その少年期の夢のアイドルとして消える筈のテディ・ベアは、少年が成人して、しかもダサい中年独身男のマークとともに、もう30年以上も一緒に暮らしているのだ。

この異常な設定は、ただのボーイズ・ムービーではなくて、かなり不良な<バッド・バディ>としてのポジションを確保して、大いにアダルトなファンをゲットしての、再登場。

ま、おそらく、この<パート2>に興味を持つのは、あの「テッド」のデビュー作を見てしまった不運な人だろうが、まさに、あのクレイジーでエッチな状況はエスカレート。

というのも、結婚生活が日常的な危機のマークの、永遠の親友TEDまでが、パート先のスーパーで知り合った女性にプロポーズして結婚することになって大事件発生。

しかしボストンの市役所は、テッドの人権を認めないので、ぬいぐるみは<物>であると判断して、結婚の許可は出さないこととなり、テッドは激怒。さあ大変だ。

困ったマークは、凄腕弁護士のモーガン・フリーマンに裁判での弁護を依頼したものだから、映画は、まさにポール・ニューマンの「評決」のような裁判映画となり大騒ぎに発展するのだ。  

あとはご覧になってのお楽しみだが、セスの前作西部劇「荒野はつらいよーアリゾナより愛をこめて」で好演したアマンダ・セルブライトやジェシカ・バースという人気の美女も共演。

またしても、想像を笑い飛ばすテッドとマークのクレイジーな結婚騒動が展開するが、たしかに呆れた衝撃は、前作には適わない。

 

■意表を覆すプッシュバントがピッチャーの頭上を超えて内野安打。 ★★★☆

●あした、8月28日より、全国ロードショー