横手を発ったあと、山が眺められてときおり雪をかぶった鳥海山頂が垣間見えるとてもきれいな地域をとおりました。」その後、当時、増水で橋がこわされた川を渡し舟で渡り、六郷に着く。そこではまた大変な勢いで、野次馬が押しかけて窒息する思いをする。
警察官のとりなしで、裕福な商家の葬式に参列することになるのだが、この葬儀の様子は詳細に書かれており、当時の葬儀の様子がうかがえる。
少し引用すると「未亡人はたいへんな美女で、遺体のそばに座っていますが、その位置は使者の両親にすぐ下座で、そのあとに子供たち、親戚、友人が青と白の翼のような衣装をつけて並んで座っています。未亡人は顔を白塗りし、唇を朱砂で赤く染め、髪は念入りに結って彫刻を施した鼈甲のかんざしで飾っています。衣装は空色の絹の美しい着物と白い上質の縮緬の羽織、金色の刺繍を施した緋色の縮緬の帯で、未亡人というよりも婚礼の日の花嫁のようです。実に衣装の美しさや青や白の絹地が多いせいで部屋は葬儀というより祭りがあるように思えます。」そのあとに、野辺おくりや僧侶への謝礼額など、こと細かに観察している。
この商家はどこか、バードが書いた「大きくて、構が立派で、境内に立派な杉の木がある」寺はどこか、推定の根拠は『イザベラ・バード紀行』に詳しいが、葬儀は仁井田家の葬儀で、寺は本覚寺であるそうだ。
「六郷の寺院はとても立派で、その装飾では堅牢さと品のよさで優れている点は別として、ローマ・カトリック教会とほとんど変わりませんでした。」と書いてあり、六郷の寺の美しさをたたえている。
警察官のとりなしで、裕福な商家の葬式に参列することになるのだが、この葬儀の様子は詳細に書かれており、当時の葬儀の様子がうかがえる。
少し引用すると「未亡人はたいへんな美女で、遺体のそばに座っていますが、その位置は使者の両親にすぐ下座で、そのあとに子供たち、親戚、友人が青と白の翼のような衣装をつけて並んで座っています。未亡人は顔を白塗りし、唇を朱砂で赤く染め、髪は念入りに結って彫刻を施した鼈甲のかんざしで飾っています。衣装は空色の絹の美しい着物と白い上質の縮緬の羽織、金色の刺繍を施した緋色の縮緬の帯で、未亡人というよりも婚礼の日の花嫁のようです。実に衣装の美しさや青や白の絹地が多いせいで部屋は葬儀というより祭りがあるように思えます。」そのあとに、野辺おくりや僧侶への謝礼額など、こと細かに観察している。
この商家はどこか、バードが書いた「大きくて、構が立派で、境内に立派な杉の木がある」寺はどこか、推定の根拠は『イザベラ・バード紀行』に詳しいが、葬儀は仁井田家の葬儀で、寺は本覚寺であるそうだ。
「六郷の寺院はとても立派で、その装飾では堅牢さと品のよさで優れている点は別として、ローマ・カトリック教会とほとんど変わりませんでした。」と書いてあり、六郷の寺の美しさをたたえている。