秋田ぐらし akita life

日常のできごと、面白いこと、おいしいこと、いろいろ

イザベラ・バード豊岡(三種町豊岡)の宿

2017年05月15日 | 日記
イザベラ・バードは虻川を出発し「その日は午後じゅうひどい風雨でした。わたしは馬にも乗れず、何マイルか松の並木道を歩きました。1フィートも水がたまり、防水紙の合羽はぐっしょり濡れました。半ば溺れたような状態で豊岡に着き、ひどい寒さに震えながら、清潔な屋根裏部屋で火鉢にあたりました。」と大変な難儀をして豊岡(三種町豊岡)に着く。
豊岡での宿は清潔な屋根裏部屋とイザベラ・バードはいい印象をもったが、この宿は伊藤孝博著の『イザベラ・バード紀行』によると藩政時代の豊岡宿には津軽藩の本陣があり、豊岡本陣は信太(しだ)儀右衛門家が務め、跡地は史跡公園のようになっている。その隣の入母屋風屋根の建物があるのは分家の信太藤助家、さらにその隣の立派な蔵のあるお宅は、信太金助家で、この三軒のいずれかに泊まったとしても不自然ではないとしている。儀右衛門公園.png

 ここでもイザベラ・バードは野次馬に囲まれる
「午前5時には豊岡の全住民が集まり、朝食をとるあいだ、わたしは外にいる村人全員ばかりか、土間に立ってはしごを見上げている四〇人以上の人々の注目の的となりました。
宿の主が集まった人々にいつになったらいなくなるのかと訊ねられると「こんなに珍しいものを一人占めするとはずるいし、隣人の思いやりに欠ける。外国人の女性なんて、いまみておかなければ、一生見られる機会はないかもしれない。」と答えた。それで彼らはいてもいいことになった。と書いている
 秋田の至るところでイザベラ・バードが出くわした野次馬の心理が如実にあらわれていて面白い。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする