諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

【チンゲンサイにも・・・】 花ーvol・3

2008-06-02 01:35:54 | 日記・エッセイ・コラム

Ca390408  「 昼月に春菊摘めば 船の笛 」 時国鶴枝

 シュンギク (写真・右奥)・、原産地は、地中海沿岸。当地では、観賞用で野菜としては用いない。日本には、500年ほど前に中国経由で渡来。採取後、一株から再び茎葉を出すので、〈無尽草〉の異名がある。(百科辞典ー平凡社) 菊菜・高麗菊・花春菊 季語の世界での和名で、登場する。 ( 季寄せー角川書店)。 チンゲンサイ ・(写真手前)につては、上記のものからは見つからなかった。 中国野菜。茎、葉とも薄緑色の白菜風で、コッロとした茎の形を生かして、器のまわりに盛ったりする。 ( 食品成分表ー 一橋出版) ★家の、西側は、いきなりダイコン畑である。、これだけの農村地帯に長年住み続けながら、シュンギク・チンゲンサイを写真にしたのは初めてである。5月連休の頃の『天声人語』氏が、次ぎに示す本の面白さを紹介しながら、混雑する観光地へ無理して出かけたりしなで、、最近 都市郊外ではやりの貸し農園で、野菜作りを楽しんだりする連休の過ごし方もあるョ・・・と言った「落ち」で文章をまとめておられた。(毎日、必ず目を通し、さすがプロと起承転結と文章の流れを参考にさせもっらている。) ★さて、本の題名である。「 キャベツにだって花が咲く 」-知られざる野菜の不思議 ( 稲垣 栄洋 著  光文社新書 ) 動植物生態 大好き人間の私には、刺激的な題名の本である。『天声人語』氏に煽られて、本屋へ急いだ。題名の通りに面白かった。(余談・・「 親指はなぜ太いのか 」・・直立二足歩行の起源にせまる・島泰三著 中公新書  この本の 【ニッチ】と言うキイ・ワードは大変気に入っている。)

 添付写真の光景を目にした時、「 チンゲンサイにだって花が咲く 」である。チンゲンサイの1センチに満たない黄色い小花を生まれて初めて目にした。大袈裟ではなく、ほんとうである。春菊の5センチほどの花も、やはり、はじめて。キバナコスモスに似た感じの黄色い花が、初夏の光に鮮やかに輝いて咲いている。アレ!綺麗だ…!地中海沿岸の白い建物とマリン・ブルーとで絶妙なコントラストの空間を作り出すに違いない。( 行ったことないので想像だけ )★ この花が、シルクロードで中国へ、其処で、食用野菜になって、およそ500年前に、黄海渡って日本へ。なんだか花を観てるだけで、悠久で壮大な文化の流れを感じる。

 、たまたまダイコンを収穫に来ていた畑の主に、この花の話をした。彼は、皮肉そうな笑みを浮かべて言った。 「 この近在で、畑になんか花咲かせてみな…! それっこそ、近所のいい笑いものだョ…!  アイツは、欲張って作りすぎだの、、農家としちゃあ~腕が悪り~くせにサ・・・、言いてえ~放題!たちまち評判なっちまう.で~!」 ようするに、専業農家が、出荷用葉物に花を咲かせた場合、彼は、堕農の烙印をおされる次第なのだ。。★ふと、「コサ」=日影なった畑の隅に目をやる。そこのダイコン数本が背丈を伸ばし白い小花を付けている。「アレは、どうして…?」 「アレか、朝日が当たらないとアアいうふになるんだ。」 植物は、自分に適した生活環境に異変を感じると、花を付けて子孫を残す方向へ、イキナリ 走るようである。自らの体力が不十分であるにもかかわらずに、まるで 「処女懐胎 」である。 「蒔き時の温度が、今年のように低すぎるた場合も花を付ける。だから、寒冷紗の掛け方でコントロールする。野菜農業の基本のテクだよ。」 ★植物のほうも、自らの【DAN】を残すための、いわば危機管理的方法を環境に合わせて持っている。                  

   ★ 知られざる野菜の不思議…☆☆☆☆☆ 星 五つで~す。

  

 

   


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