本名正憲の朝イチ的ここだけ話

喋るだけでは飽き足らず…

プロの技を聴きく。

2008-07-24 23:36:26 | private

正蔵(元こぶ平)、楽太郎、木久扇(元木久蔵)の落語名人寄席が広島市内でありまして、プロの話芸に触れようと行ってきました。正蔵サンはタレントから本格派への脱皮をはかってるところとお見受けしました。やや肩に力が入ってるところはありましたが、なかなかどうして立派なもんです。新作落語でまずは思い切り笑わせてもらいました。
続く楽太郎サン。さすがですねえ、腹の据わった発声は見事。本格派の落語を聴かせてもらいました。それにしても見事な日焼け。僕といい勝負でしょうか。
トリは木久扇サン。予想通りのらりくらりのテンポにどんどん笑いどころを突っ込んでお客さん大喜び。もう広島でのこの寄席も3年連続なんだそうで、「木久ちゃ~ん」なんて声もさかんにとびかってました。
もちろん落語なんてそんなに詳しくはないんですが、達人の話芸には必ず「間(ま)」があります。がーっと話を畳み掛けておいてピタッと止まる。その一瞬の「間」ですよね、そこに聞いている人すべての注意が集中するんです。あたかもレンズが光を一点に集めるかのように。お客さんが引きずり込まれたところで「ドッ」と沸く。
この「間」というのもただ単にスペースを空ければいいというわけではなく、語り手の側も相当の集中力というかエネルギーがいるんだと僕は思います。特に楽太郎サンの落語は、客と落語家の真剣勝負みたいな緊張感があってとても気持ちがよかった。本当にいい刺激を受けました。



寄席の始まる前に自らラーメンを手売りする木久扇師匠。サービス精神のカタマリみたいなお人です。