hokutoのきまぐれ散歩

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史跡田名向原遺跡公園を歩く

2023-01-20 05:00:00 | 古墳
『古墳と遺跡巡り』相模原編。相模原に車で行く機会があったので10kmほど車を走らせて『史跡田名向原遺跡公園』に行く。

電車の最寄駅はJR原当麻駅、相模川のすぐほとりで近年は圏央道相模原愛川ICから2km程度と便利なところにある。

駐車場はないが、公園の奥は休日は殆ど車も通らず、少し停めさせて頂く。公園は三角形の形をしていて主に旧石器時代の住居遺構が発掘されている。旧石器時代(2万年〜1万8000万年前)から縄文、古墳時代までの複合遺跡である。土地区画整理事業に伴い1989年から発掘調査が行われ、直径10mの範囲を川原石で囲んだ旧石器時代の住宅遺構が発見された。

柱穴12基、囲炉裏跡2基が確認され、その内側には石器製作の際に出る剥片や母岩などが見つかった。これは旧石器人が石器加工の工房として利用していたことが推定される。



石器の実物はすぐそばにある『旧石器ハテナ館』に展示されているが、黒曜石を加工して作った鏃や尖頭器が500個、加工した際にでた剥片2000点が確認されている。不思議なことに黒曜石はこの辺りでは採掘されず、長野県や伊豆半島、箱根産のものが使われているのだが、これは当時から遠隔地との交流も推定される。また、当時の住居を推定復元したものを見たが、まるで大型テント、完成度も高い。



公園内には竪穴式住居(復元)があるほか、谷原古墳群の第12号墳の移築古墳があり、また、この地に谷原第13、14号墳の埋め戻し跡も残されている。



1号墳は道すがら通ったポンプ場にあった。この古墳群は7世紀頃に作られた円墳である。また、古墳から見つかった副葬品は旧石器ハテナに飾られていた。



遺跡のあるこの場所は川沿いで平坦な土地は住みやすかったのかと感じる。それにしてもそんな昔に石器を工房で作り、離れた土地との交流があったことなど、自らが学んだ日本の歴史とはかなり違う印象を受けた。





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