オムシャの沢

　日高のオムシャヌプリにニオベツ川南西面直登沢から行ってきた。これはやまびこの初心者向けの企画で、今回はぼくが担当した。
　Ｇａｎさんの本から捜し当てた沢だった。

　期待にたがわず、とても面白い沢だった。規模は小さいけれど滝が連続し、とにかく滝の直登をした。一箇所だけは高巻きをせざるを得なかったが、他の滝はすべて直登した。

　けっこう、微妙なところもあり、このような所ではクライミングの成果が如何なく発揮されたように想う。
　ザイルは一回も使うことなく全員が登りきったのもすばらしかった。場所によってはけっこう滑る岩もあっただけに。
　この沢は初心者が中級に入る入門の沢としては最適かもしれない。このような沢で経験を積んで、そのうえでザイルを使う沢へと進んだほうがいいと思う。

　逆に下降沢として使った南面の沢はゴロタ歩きばかりで消耗するばかりであった。

　オムシャピークへは多少のハイマツ漕ぎで着くが、今日はガスのなかで眺望はまったく得られなかった。しかし、それにあまりある愉しい沢だったことを報告しておこう。