遙かなる高き峰々より吹く風に応えて

その風は、ぼくに呼びかけてくる・・・。

富良野岳~ジャィアント尾根 (下)

2007年01月29日 | 山歩き~

 この写真は標高約1400m地点から上を見たものである。


 さて、降りることにした。当然滑り降りるわけだけど、斜面はやや急で波をうち、しかも狭い。そこで、ぼくはプルークで降りることにした。これから滑る人には申し訳ないけど、この斜面を小回りでいく勇気はさらさらない。
 斜面の三分の一から四分の一を使って降りる。とまあ、これは少し大げさだけど、右手には雪庇があるし落ちたらベベルイ川まで一直線だろう。急いでいるときはこれも選択肢のひとつかもしれないけれど、どちらかというと、”選択死”のケースとなりそうだ。別に急ぐ旅でもないから、できるだけ、転びながら余裕をもって滑ることにする(@_@;)

 しかし、このハノ字滑降・・・膝にはえらくよくない・・・。耐え切れず、波うつところで必ずといっていいほど、おすわりしてしまう。このシュプールは後から滑る人にとってはえらい迷惑なものかもしれない。ただ、幸いなことに、上がってきたほとんどの人は、沢に降りていくようだ。そんなわけで、真剣に転ぶことができる。

 途中で男性を先頭に生きのいいおばさんたちが登ってきた。辟易としている僕をみて、その中のおばさんが声をかけてきた。
「おにいさん、慣れだよ、慣れ・・・。回数だわ!」
 う~ん、おにいさん、と呼ばれたことは気に入った!それで?
「プラブーツでなくて、兼用靴履きなよ」
 その兼用靴はいているんだってば・・・(~_~;)

 息子もビデオで僕を撮っているのだが、転ぶシーンばかり狙っているような気がしてならない。そのうちに僕も心得たもので撮られたときは必ず転ぶようにした・・・\(^o^)/

 樹林帯の急斜面はいっそう悲惨だった。膝をかばうから中途半端な滑りになり、その結果は別に説明するほどのないものである。危うい転び方もした。こりゃ、まずいな、と思うこともあった。いつもなら、ぼくはけっこう計算づくで転ぶ方である。つまり、起き上がりやすいように地形を判断してから転ぶのだが、今回は2回ほどそれができなかった。滑り降りたというよりは、急斜面を落ちた、ということだ。

 北尾根のトラバースの際も微妙なカーブを描けなくて転んでしまうし、いつものことができなかったのである。それでも、まったく、怪我ひとつしないのは、それこそ、転ぶことにかけては、「慣れだよ、慣れ・・・。回数だよ」ということだろうか(^_-)-☆
 
 さすがに、砂防ダムまで戻る頃にはいいかげん疲れがたまったけれど、これも白銀荘の露天風呂に入ればとれるだろう。相当、膝には負担がかかったけれど、こうやって歩いてみると大丈夫なようだ。これも雪のおかげだろうか。そして、スキーは膝にやさしいのだろう。

 まぁ、今回は満足な滑りができなかったけれど、この次にくるときはもっと美しい転び方をやってみたい。
 さて、まだ、2時を過ぎたばかり・・・ゆったりと風呂に入っていこう・・・。

 駐車場からの北尾根

コメント (2)
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