日本の進路を考える

戦後70年が過ぎてもいまだに自立できない日本を考える。

日本の航空機産業

2007年08月06日 | Weblog
欧州エアバスのどでかい飛行機A380が機体開発の遅れで受注が伸びない中、ボーイング787は最初の顧客(ローンチカストマーというらしい)ANAを筆頭に677機と現在飛んでいる最新鋭機777の596機よりもたくさん受注している。
その787の開発の3割を日本3重工が押さえ、さらに主翼材料は100%東レの炭素繊維である。ボーイング自体は3割を担当するが、日米で6割を抑える開発分担はこれまで以上にボーイングと日本との関係を緊密化させている。
さらに、三菱重工は小型旅客機(MRJ)の自社開発を目指しており、ここでもボーイングとの関係を強化しようとしている。
最後の話題はかのホンダジェット機、本田宗一郎が1962年語った夢の実現。ミシシッピー州立大学へ研究社員を派遣し、1992年には大学と共同で試作機を完成、テスト飛行を成功させた。そして、その後主翼の上にエンジンを載せる現在のアイデアが社内で認められて量産化へと進む。発売3日で100機の受注をしたと商業新聞のニュースになったあれだ。
さらに、この対抗機を開発しているのがなんと今はトヨタ傘下の富士重工。富士重工は航空機ベンチャーのエクリプス社の主翼を担当しているが、将来は丸ごと一機を担当するつもりと。このエクリプスは値段の安さで2700機を受注したとある。ホンダジェットの半値以下という凄まじさ。

自動車同様トヨタVSホンダの小型ビジネスジェットでの競争が実現するかもしれない、と。
夢は膨らむが、時間がかかる。
今、現時点でいえるのはこの関連株は買いのようだということ。

(注)ローンチ:実用機の開発着手。
ローンチカストマーはその一号機を発注した顧客。