今回の事件について。

2012-04-16 19:23:37 | 日記

 皆様に再度ご理解をいただきたいと思い、今回の事件について前回のブログと一部重複する部分があると思いますが、私の思いを書いてみます。

 今回の私に対する名誉棄損による告訴についてですが、この事件は一見、子供のケンカのレベルの書き込みに対して、大人げなく拳を振り上げているように感じられるバカバカしい小さな事件のように思われるかもしれません。しかし、これは大変根の深い問題であります。つまり、子供のケンカでよくある「お前の母ちゃんでべそ」的な問題ではないのです。

 前回の私のブログでも私なりの意見を述べましたが、この事件は民主主義の根幹に係る問題であります。男女や富や身分に関係なく、自由に立候補でき(被選挙権)また、男女や富や身分に関係なく、自由に候補者を選んで投票できる(選挙権)。そして、有権者によって選ばれ民意を吸収した議員が議場で民意を反映する、これが正常な議会制民主主義であります。議員も人間ですから、誹謗中傷を恐れるが為に、本来の意思決定に支障がでては議会制民主主義が成り立ちません。しかも、今回の事件は不特定多数の人が書き込め、閲覧できるインターネットの掲示板で暴力団を持ち出し、悪質にも匿名で根も葉もない事実を書き込むという卑劣極まりないやり方です。 

 政治絡みで記憶に新しい贈賄申し込み事件では、昨年6月の奈良市議会議長選を巡る贈賄申し込み事件がありました。これは、「20万円で白票を頼む」「5年分の米で」と議長選の直前に態度を決めかねている一人の議員に、贈賄を持ちかけた発言をスマートフォンで録音、告発した事件でした。この時の採決の見通しは、ほぼ真っ二つに分かれており、議員一人の一票で過半数がどっちに転ぶかわからない状態でした。それに対し私の採決は、議長を除く37人の議員による採決で、結果36対1でありました。問題となっている誹謗中傷の書き込みの趣旨は、本来37対0になるはずの採決を、永野市議がお金をもらったから36対1になったということでしょう。

 そこで皆さん、よく考えてみてください、公園の議案は奈良市議会で起こった事件のように、真っ二つが予想されていた微妙な割れ方ではありません。過半数を持って議会の意思が決定されますから、37対0が36対1になったところで議会の最終意思決定は変わりません。この様な採決に、いったい誰が議員にお金を渡して贈賄を申し込みますか? もちろん、これはそれ以前の問題で、真っ二つに割れているから贈賄がある可能性が高いとか低いとか、また圧倒的多数、少数が予想されているから贈賄の可能性が高いとか低いとか言う問題ではありませんし、関係ないかもしれません。何にせよ、前回のブログでも申し上げましたが、あくまでもあの時の私の政治判断は、市民のことを第一に考えた末の判断であり、それがたまたま少数意見になったという結果論です。 

 誰に聞かれても何度も言っていますが、告訴の主な理由は、民主主義を冒涜していること・民主主義の根幹に係ること・私を議会に送り出してくださった支援者に対する侮辱ともいえること・根も葉もない暴力団関係者との係りの書き込み・金銭の授受という虚偽の事実を書き込んでいること・匿名をいいことに卑劣なやり方ということ・ここで私が毅然とした態度をとっておかないと、今後の議会制民主主義の秩序が保てないということ。

 それと、今回の市議会の捜索は私の告訴によるものであるとの報道でした。あくまでも私は、被疑者不詳(世界中どこの誰か分からないし、もちろん証拠がつかめていない状態)で告訴をしていますので、私が捜査の矛先を決めたり、お願いしたわけではありません。(市議会に矛先が向かい家宅捜索に至ったのは、あくまでも警察の判断と捜査によるもの)繰り返しになりますが、被疑者不詳で告訴状が受理された時点で、既に私の手から離れ手の届かないものになっています。捜査の原理原則のため、告訴人である私にも情報が入ってきませんし、まして私が捜査に加わっていることなんてありえません。仮にたとえ、どのような噂や憶測があろうと、私は正式な被疑者確定の報告を待っているだけの身であります。ご理解ください。