桐野夏生先生の「顔に降りかかる雨」を読みました。
身の丈を越えた野心を持つってのは大変なことだなあと思いました。そのままなら何不自由のない生活を送れるはずの幸せな人たちが、セコい野心とほどほどのお金に目が眩み、あれやこれやと絡み合いつつ泥縄的に策を弄した末に、なにやら次から次へと意味なく崩壊していく、なんだかどうにも切な空しい破滅物語です。
OUT以降の作品に比べると人物描写が薄口でアレですが、アペオス以上に次々どんでん返す仕掛けと展開が秀逸で、端々に潜在能力を感じさせるさすがの本格ミステリー小説となっています。
それにしても桐野夏生先生も昔はこんな推理小説っぽいミステリーも書いてたんだなあなんて、ちょっと意外なドキハラ読書タイムでした!
身の丈を越えた野心を持つってのは大変なことだなあと思いました。そのままなら何不自由のない生活を送れるはずの幸せな人たちが、セコい野心とほどほどのお金に目が眩み、あれやこれやと絡み合いつつ泥縄的に策を弄した末に、なにやら次から次へと意味なく崩壊していく、なんだかどうにも切な空しい破滅物語です。
OUT以降の作品に比べると人物描写が薄口でアレですが、アペオス以上に次々どんでん返す仕掛けと展開が秀逸で、端々に潜在能力を感じさせるさすがの本格ミステリー小説となっています。
それにしても桐野夏生先生も昔はこんな推理小説っぽいミステリーも書いてたんだなあなんて、ちょっと意外なドキハラ読書タイムでした!
「飛ぶ」し「走る」し「どんでん返す」し。
「走らん」
「飛ばん」
の段階では追うのが厳しかったのですが、今回の
「どんでん返さん」
でかなり絞り込むことができ、おぼろげながら全体像がつかめた気がします。
あとは
「カラリと乾燥せん」
「どんな隙間もラクラク侵略せん」
ことさえはっきりすれば、完璧に正体を確定できます。
次のシリーズが待たれますね。