ひのっき

あったかくてぐっすりでごはんがおいしくてよかったねうれしいねなんて小さなしあわせ探し雑記

海原のもやし

2005年08月23日 | うんちく。
えーと、元祖「ひのっき」閉鎖記念(笑)移植第2弾です

もやしって好きなんですよね。食べるのがっていうより、ちょっと感慨があるんですよ。
話は500年ほど前に遡ります。大航海時代って欧州人が何やらえっちらおっちら世界中に長い船旅をするようになった時代があるんですよ。でね、その船乗りってのがみんなすげえ屈強な奴らなんだけど、次々と奇病で死んじゃう。原因不明。分かっているのは一つの共通点のみ。血がね、すっごく鮮やかに赤いんですよ。みんな。ちょっと怖いでしょ?
これが解決されたのが200年前。ナポレオンが欧州全土へ遠征に行った時、兵隊の間にこの船乗りの奇病が蔓延しちゃった。でね、どうも野菜を食べないとだめっぽいってのが分かってきた。でも野菜って腐るから、持ち運べないでしょ?で、懸賞金を出しました。いつでもどこへでも新鮮な野菜や肉を持ち運べる方法を考えた者に一万二千フラン。今の感覚だと数億ってとこかな。アペールさんってのが瓶詰めを発明して賞金を獲得しました。ポイントは密閉と過熱。ビンを密閉してから加熱すれば中の雑菌は死滅し、腐らなくなる。いつまでもヴァーチャ新鮮。これで300年間欧州の船乗り達を恐怖に陥れた奇病はパタリとなくなった。この奇病は現在では壊血病って名前がつけられていて、ビタミンCの不足により赤血球が破壊されちゃう病気なんですって。見事克服。さすがナポレオン。フランス万歳!
・・・でもね、実はそれより500年も前、今から700年以上も前に既に解決している奴らがいたんです。
元寇ってあるじゃないですか。あの13世紀に鎌倉幕府が滅んだ原因にもなった、フビライハンが攻めてきたあれですよ。あの元軍の兵士達ってね、船の中で長い時は何ヶ月も停泊していたらしんだけど、誰も壊血病にはならなかった。不思議ですね?
彼らね、船の中でもやしを栽培してたんですって。もやしって、豆の時は殆どビタミンC含んでないんだけど、芽を出してもやしの状態になるとかなりのビタミンC濃度になるんです。もやしなら土も太陽もいらない。水だけ。豆の状態で保存しといて、船倉の一角にもやしプラントを設置して食べる分だけ栽培してました。がちんこで常に超新鮮。頭いいなあ、モンゴル人。
欧州人が船乗りの奇病を知る200年も前の話です。
ね、ちょっと感慨深いでしょ?


10 コメント

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もやし (JAI-YA)
2005-08-25 09:01:04
元寇は知恵があったんですね。

たしかにもやしは暗所で土がなくても水さえあれば

栽培できますから。



欧米人にはもやしという文化はなかったのでしょうかね?

まああったとしてもあの容姿だったら気持ち悪くて

栽培しようという発想はわかないかも知れません。
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脚気 (☆まがり★)
2005-08-25 12:02:16
日露戦争での旅順攻防戦で旅順要塞内で

脚気が多くなり士気が低下してやがて

日本軍に敗れるわけですが

じつはロシア軍は主食と言っていいほど豆を食べており

開城後もかなり多くの豆の在庫を残していて

ロシア軍内に栄養学に通じた人がいればもっと

長く日本軍を苦しめる事ができたのではないかと

言われています

日本軍にも森鴎外が西洋人との戦なのだから

西洋人のような屈強な体を得るにはパンを主食と

するべきだと主張したのですが脚気の蔓延を引き起こし

玄米食が脚気の対策に有効であることがわかると

森鴎外は左遷されてしまいました



明の時代の鄭和と言う宦官は実は既に世界を

一周していた可能性を指摘されてるのですが

鄭和が建造させた大型船には畑まであったそうです



もやしは髭を取るだけですばらしく美味しくなりますが

大変な手間が掛かります

by美味しんぼ
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もやし (ささきこ)
2005-08-25 15:00:19
めんどうなので髭ごと食べます。

それでもうまいです。

「ものの味もわからぬうつけめ!」

って海原雄山なり山岡さんにしかられそうですね。
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JAI-YA様 (ひの)
2005-08-25 19:11:54
JAI-YAさん、こんにちは!

そういえば西洋料理でもやしって、あんまりイメージありませんよね。

でも考えてみると、確かに見た目豆の方が栄養ありそうですし美味しそうですし、西洋人が迂闊というよりは、「もやしに栄養がある」という事を発見した東洋人の知恵が飛びぬけて素晴らしかったって感じもしますね。
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☆まがり★様 (ひの)
2005-08-25 19:22:59
☆まがり★さん、こんにちは!

なるほどー。日露戦争の裏にそんなエピソードがあったとは目鱗です。太平洋戦争の日本軍も、敵の弾に当たって亡くなった兵隊さんより、病気や飢えで亡くなった兵隊さんの方が数倍多かったって話もありますし、やっぱり兵站ってのは戦争の文字通り大動脈なんですね。

鄭和の世界一周はわくわくしますね。こういった話を聞くと、「生産物の輸送」っていうのが西洋的発想、「生産手段の輸送」ってのが東洋的発想って感じがします。そういえば孔子先生の言葉で、飢えた者には魚ではなく魚を獲る方法を与えよなんてのがありましたね。

もやしのひげはめんどくさいですよねー。一時期スーパーにひげカットもやしが売っていて愛用していたのですが、最近売っていません。なぜ販売してくれなくなったのか未だに残念でなりません・・・。
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ささきこ様 (ひの)
2005-08-25 21:05:51
ささきこさん、こんにちは!

海原雄山、許せないですよね。人が美味しく食べているところにドカドカと踏み込んで、あれやこれやとくだらない事をあげつらって罵倒し、せっかくの幸せな場を台無しにして帰っていく。こんな、ごはんの価値を取り違えた無法者に対しては、どんなに金を積んでも食べ物は供給しないよう法律で規制すべきだと思うのですが、今回の衆院選、どの政党のマニュフェストにもこの問題が記載されていません。本当に残念ですね。
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ボイコット (ささきこ)
2005-08-25 23:28:03
ボイコットってありますよね。

あれってボイコットされた人の名前らしいです(by トリビア)。

で、そのボイコットさんって地主さんだったんですが、ボイコットされる課程で「レストランで注文をとってもらえない」「畑でとれた作物を買ってもらえない」「もちろん食べ物も売ってもらえない」などという海原雄山も真っ青のいじめを受け、最終的には国外逃亡したということです。

海原雄山にもそのくらいのお仕置きはするべきですね。

#つーか栗田さんが雄山を増長させてます。
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発芽! (あさひな)
2005-08-25 23:32:46
じつは、発芽生理ってのを研究してるチームにいるのですが、モヤシとか、芽生えって、本当におもしろいですよ。



もし、「この種なかなか芽が出ない」って思ったら、

新しい種を用意して、水につけたまま、

二、三日冷蔵庫に入れてから、土にまいてみたください。

品種によってですが、発芽率が上がります!



モヤシって、植物の名前じゃなくって、

一般的には「ひょろひょろ」ってしている状態のことを

いいます(もちろん、厳密には違いますけどね)。



ブロッコリースプラウトとか、芽生えは栄養ありますし、

ご家庭でも作りやすいし、見ていて楽しいので、

ぜひ、お試しを。

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ささきこ様 (ひの)
2005-08-26 20:50:09
ささきこさん、こんにちは!

そのトリビアおいらも見ました!ボイコット氏のエピソードもさることながら、秋葉原のヲタクの7割がからまれた女性を助けるとの実験結果に感動したです。

それにしても、池田亀太郎氏にしろ、成瀬川土左衛門氏にしろ、意味はともあれその言葉のために現代まで名前が残ってるってのはどんな感じなんでしょうかねー。
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あさひな様 (ひの)
2005-08-26 20:57:27
あさひなさん、こんにちは!

なるほどー。さすがですねー。

私も去年、枝豆を育てようとして失敗したので次回試してみます。

考えてみれば種って、固い種皮があるのにどうやって自分が土に植えられたって検知するのかとか、三半規管もないのにどうやって上下を検知して土の上に顔を出すのかとか、考え出すと不思議で一杯ですねー。
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