紐のし屋の日記

「紐のし」っていう瓦を作っている谷池健司製瓦所の四代目社長の瓦つくり日記。

堂々完成 ! よみがえった窯 !!

2012-07-06 06:20:17 | 工場の様子

窯が綺麗にリフォームできました。(4月にできてました…)
いやぁ~ 光輝いています。眩しいくらいに♪

中もまるで新品だ!

床のレンガは、前の物を使用してあります。
使えるものは、大事に。

今回の冷却装置は、横付け型にしました。
以前は、天井につり下げた形状でしたが、高温、過酷な窯の中では時が経つと、
垂れてくるなどのトラブルを防ぐためです。

瓦屋の命ともいえる「窯」。
結構なお値段がかかるので、とても勇気がいりましたが、
これで後20年近く瓦屋ができそうです。
頑張って良い瓦を造り続けたいです。

生まれ変わる

2012-03-09 06:00:11 | 工場の様子


瓦屋さんの命ともいうべき窯をこの度修繕、というよりも生まれ変わらす事になりました。



平成6年からおよそ17年間も頑張って瓦を焼き続けてくれた窯です。

阪神淡路大震災が、平成7年の1月17日ですから、
窯が新しくなってすぐ地震で窯の中のコンテナがひっくり返って
大変だったことを思い出しました。

窯を新しくする少し前から、私が瓦に携わるようになりました。
「小さい時から瓦に囲まれ育ったから、瓦屋になろう!」
って事は、まったく思っておらず、「絶対にない!!」と思っていたのですが・・
気がつけばドップリ瓦屋ですもんね。



窯が解体されていく様子は、どこか切ないものです。
「大事に壊して」
よくわからん事を思いながら眺めました。



なかもドンドン作業が進みます。



あちらこちらと、窯が痛んでいました。

壁、天井、ドアの鉄板を新しくするので、
ほとんど新品に近い窯へと生まれ変わります。


17年間もよく頑張ってくれたものです。
瓦屋になった私と共に暮らしてきた思い入れのある窯なので、
リニューアルが待ち遠しいです。


ドクターケンに聞いてみな

2011-02-23 17:20:49 | 工場の様子




これは、土練機です。

この機械に口金を付けて色々な種類の荒地を出しています。




これが口金なのですが、重い。

20キロ近くあるので、大人が抱えて土練機に付けているのですが、
高齢化が進む今日このごろの瓦工場では、ひと苦労となってきています。



使い終わったものは、この棚に置くのですが、これもまた大変。

勿論、取るのも大変です。

これが深刻な悩みでした。

そこで、ドクターケンに何かいい方法はないか尋ねてみたところ、
 


コシマガラーズを発明してくれました。

「ドクターケン…これで大丈夫なのかい…」
心の中で強く思いました。

これをどう使うかというと、



なんと!? 手動リフトに装着!!

手動リフトは、重さ200kgまで載せれる。
そして、移動する事ができる。

何より大事なのが、今ある道具と合わせて使っているので、
お財布にやさしい

「ドクターケン…疑った俺を許してくれ」



さっそく使ってみたところ、
高い所へもスーイスイ♪



滑らせながら、ラクラク収納♪

これなら高齢化が進んでも大丈夫。

腰に優しいコシマガラーズ


「楽になったわ 
 一人で簡単にかたずけられるようになって 良うなったわ」


ドクターケンのおかげで、大満足




悩む前にまず電話

ドクターケンに聞いてみな。

掃除機がやってきた

2010-12-09 23:14:16 | 工場の様子


ウチの工場に、掃除機がやってきた~

以前から、ずっとずっとずっとずっとずっとほしかった工業用掃除機。
今までなかったのが不思議なぐらいだ!!

清水の舞台から飛び降りた気持ちで、買っちゃった♪



ゴミを吸い取る吸い取る吸い取るぅぅぅぅぅぅぅ
なんて気持ちがいいんだ♪

新しい掃除機買った主婦は、こんな喜びなんだろうな~

さすが家電の三大神器!!
「テレビ」「冷蔵庫」「洗濯機」…
入ってないが、とにかくスゴイ!!



ビフォー



アフター

あ~スッキリ♪

頑張って、工場じゅうのゴミ吸い取ります

土練機の修理

2010-10-26 22:47:46 | 工場の様子


この機械は、土練機(どれんき)という機械で、これに粘土を入れて練って真空にして
荒地という瓦をプレスするためのものを作っています。

最近この機械の調子が悪く、いよいよまともに動かなくなってしまいました。



Dr.ケンに診察してもらいます。

        

原因は、クラッチが削れて滑ってしまい役を果たしていないとのことでした。
よく見ると段になっていますよね…

Dr.ケンいわく
「ごっついちびとるわ」との事でした。

        

これが新しいクラッチです。
ピッカピカで嬉しいですけど、結構なお値段しそうです…
しかし、交換しないと仕事にならん。

        

古いクラッチと違い、段差がありません。
これで滑る事は無くなるでしょう。

        

取り付け完了。
Newクラッチで、ドンドン瓦作れるわ~。



工場には、沢山の機会があります。
どの機械も寿命があり、消耗品があります。
修理、交換には、高額なお金がかかってしまうので、
大事に、大事に使っています。

機械も直ったし、一生懸命瓦を作るしかないですね。

手足のごとく

2010-09-23 02:03:50 | 工場の様子


これは、瓦を詰めるためのパレットです。

瓦が入っていないときは、折りたたむ事により何枚も積み重ねる事が出来ます。
瓦を詰めるときは、積み重ねたパレットをリフトですくいひろげて使います。



まずリフトから下りてきます。
当たり前ですが、面倒。



そして、片方をよっこらしょと、広げます。



はい、もうかたほうもどっこいしょ。



こんな感じでひろげて、はい完成。

結構時間かかり、面倒ですよね。わずらわしいですよね。
出来れば誰かに広げてほしい。
瓦屋さん達は、たぶん頭を抱えている事でしょう。

そこで思いついたのがこれだ!!

ご覧あれ。








かなりの時間短縮に成功しました。
リフトを手足のように使いこなせるよう、日々努力しています。

リフトでワイングラスにワインをそそぐその日まで…

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

便所プロジェクト 完成

2010-05-06 10:27:28 | 工場の様子


便所プロジェクト完成しました。



商品展示棚にも、自社製品をならべました。



「色んな瓦で、屋根を飾ってほしい」

「棟瓦だけでも沢山の種類があるのを知ってほしい」

こんな想いで瓦達を展示しました。





便所の中には、壁装飾瓦の隙間から光を取り込んでいます。

薄暗かった便所も明るい落ち着く空間へと生まれ変わりました。



夕暮れになるとライトが自動点灯し、瓦達をより引き立てます。

「瓦のそのままの姿をカッコ良く」
自社の瓦を愛する気持ちが瓦達を照らします。









便所の壁装飾材は、電気の明りにより紋様が浮き出るようにしました。

便所自体をランプシェードに生まれ変わらせました。

真っ暗な田舎の片隅でひっそり輝く工場谷池健司製瓦所
一度遊びに来ませんか?

にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村

便所プロジェクト 左官屋さん 塗装屋さん 電気屋さん

2010-05-05 23:58:59 | 工場の様子


便Pもいよいよ大詰め。
便所の壁を塗ってもらいました。



そして展示用の壁にも左官&塗装でカッコよくなっていきます。



便所の腰板にも塗装してもらい完成です。



完成した棚に瓦達を展示していきます。



そしてもう一仕事。

これは何をしているかといいますと…



今まで無かったのが不思議なくらいの看板です。

尊敬する後輩デザインチップスさんにデザインしてもらいました。



紐のしをイメージした紐文字で
谷池健司製瓦所が描かれています。

すっきりとした看板はとってもお気に入りのものとなりました。



最後の仕上げは、電気屋さんです。

いつもお世話になっている藤村電工さんにライトアップをしてもらいました。

やっと完成です。


にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村

便所プロジェクト  職人さん

2010-04-18 11:35:41 | 工場の様子


便所の隣の展示スペースに棚を付けて
いよいよ大まかに仕上がってきました。



全体を見ると、こんな感じになっています。

あとは、壁を塗ればほぼ完成です。
自分の所の商品をカッコ良く飾ってみたい!
いろんな種類の瓦が組み合わさって屋根になってるのを知ってほしい!
こんな思いからの展示スペースです。

イメージ通りに仕上がってきました。



この便所プロジェクトをする事によって色々と学ぶ事が出来ました。

まず思ったのは、私は今まで屋根ばっかり見ていたような気がします。
家を全体的に見ていなかった事に気付かされました。

その上、自分所が作っている部分の屋根しか見ていなくて、
鬼の種類ですら全然知りませんでした。

大工さんがいて、左官屋さんがいて、屋根屋さんがいて…
いろんな職人さんたちがいて家って建っているのですよね。
当たり前の事にき気付いていませんでした。

次に思ったのは、職人さん達の仕事への想いです。

大工さんにしろ、屋根やさんにしても休憩しながらも
ずっと現場のでき具合を眺めながら、
「この部分は、もう少しこうのほうがいい」
こんな感じで、休みながらも仕事の事ばかりでした。

職人さん達が一生懸命工夫した家こそが
ほんとうに最高の家なのではないでしょうか。

にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村

便所プロジェクト  屋根屋さん

2010-04-15 23:02:05 | 工場の様子


便Pいよいよ屋根工事の始まりです。
気安い仲の西田瓦店さんに施工してもらいました。



普段とは違い
屋根に上がったときの姿はホント見違えます。
カッコよく見えるのがちょっぴりくやしいです。

あっというまに地葺きを済ませてしまいました。



のしは、何にしようか迷いましたが、
新製品の薄紐のしを葺く事にしました。





もっとすかしたかったのですが、スレートの隙間がそんなになく
出来る範囲での隙間です。



鬼瓦も何にしようか屋根屋さんと相談した結果
角張りに決定しました。

なぜこの鬼にしたかというと…




よ~く見るとハートがついてるんですよ。
(ほんとは違うそうです)

ちょっとハッピーな気分になれそうなので、
迷うことなくこの鬼にしました。



便所の小さな棟も積まれていきます。



短い棟ですが、立派な棟に葺きあがりました。

薄紐のしの少し上品で高級感ある感じがとても気に入りました。



葺きあがった屋根を見る人、見る人が、
「瓦葺いたらカッコ良くなったな~」
こんなうれしい言葉を聞けるようになりました。

瓦葺きってカッコイイ♪
みんなに思ってほしいものです。


にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村