ひきた小児科クリニック(群馬県桐生市 疋田小児科医院)

小児科専門医が群馬県桐生市やみどり市で流行している病気や,予防接種,アレルギーなどこどもの健康に関する情報を提供します.

群馬県感染症発生動向(週報)

2013-11-07 08:56:19 | 流行状況
群馬県感染症発生動向(週報)

 感染性胃腸炎が桐生地区、安中地区から多く報告されています。

 RSウイルス感染症が桐生地区、渋川地区、前橋市、富岡地区、安中地区、東部地区、伊勢崎地区、藤岡地区、高崎地区から多く報告されています。

 A群溶連菌咽頭炎が桐生地区、富岡地区、渋川地区、前橋市から多く報告されています。

 水痘は富岡地区、手足口病は安中地区から多く報告されています。

(感染症発生動向の地区分けで、みどり市の感染症発生数は桐生地区に含まれています)
ひきた小児科クリニックでは、三種混合ワクチン、四種混合ワクチン、BCGワクチン、ヒブワクチン(アクトヒブ)、肺炎球菌ワクチン(プレベナー)、子宮頚癌ワクチン(サーバリックス)、麻疹・風疹ワクチン、おたふくワクチン、水痘(水ぼうそう)ワクチン、日本脳炎ワクチン、二種混合ワクチン、B型肝炎ワクチン、不活化ポリオワクチン、インフルエンザワクチン、ロタウイルスワクチン(ロタリックス・ロタテック)他などの予防接種を行っています。

ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/

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冬の生牡蠣について

2013-11-06 12:09:19 | 日記・メモ (Weblog)
冬の生牡蠣について

 先日、胃腸炎に関連して生牡蠣のことを書きました。私は別に牡蛎をないがしろにするつもりはありませんし、私は生牡蠣が大好きです。コメントの中に生牡蠣が恐いと書かれておられる方がおられたため、牡蛎について書きます。もちろん、無理に生牡蛎を食べる必要はないと思います。

 生牡蠣でノロウイルス感染症になるのは事実ですが、最近は昔と事情が変わってきています。それは、以前は牡蛎による胃腸炎の一部がノロウイルスと判明していなかったため対応が取られていませんでしたが、最近はノロウイルスと判明したのでノロウイルスに対する対応が取られています。
 例えば牡蛎の名産地の広島県のホームページを読むと(以下URL)

http://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/58/1291003977219.html

 「生食用かきの出荷シーズンには,県の指導に基づき,生産者団体や出荷者団体が毎週1回から2回,広島湾を7つの海域に区分して,かきのノロウイルス自主検査を行っています。」とあります。その結果に基づいて「陽性となった場合は,加熱調理用かきに切り替えて出荷し,次回以降の自主検査で陰性と確認されるまで,生食用かきとして出荷されません。」とのことです。

 さらに、検査などの結果によって海域を下記の3海域に分けているそうです。

指定海域:採取したかきをそのまま生食用かきとして出荷できる海域
条件付指定海域:採取したかきを人工浄化(おおむね20時間換水することによって生食用かきとして出荷できる海域
指定外海域:加熱調理用かきしか出荷できない海域

 この対応によって、安全に生牡蠣が食べられるようになっています。100%と言うことはありませんがノロウイルスに関しては昔ほど心配する必要はないと思います。裏を返すと加熱調理用の牡蛎を生食したり、不十分な加熱で食べたりすると危険なことが分かるかと思います。

 最近は、レストランや百貨店などの食品の偽装が問題になっています。そのようなことが無ければ生牡蠣は昔ほど危険ではないと思います。もちろん、無理して食べる必要はありませんが、先の胃腸炎の書き込みで誤解された方がいると困るので牡蛎について書いてみました。

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シリアでポリオ感染を確認、中東で拡大の恐れ=WHO

2013-11-01 19:32:36 | 新聞記事など
シリアでポリオ感染を確認、中東で拡大の恐れ=WHO

ポリオに関する記事が出ていました「シリアでポリオ感染を確認、中東で拡大の恐れ=WHO
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131030-00000072-reut-m_est」

記事によると「10月29日、WHOは、内戦が続くシリアの北東部でポリオのウイルスが確認されたと発表した。中東地域で感染が拡大する恐れがあるとしている。」「22人の子どもに体のまひが確認され、このうち10人のサンプルからポリオのウイルスが見つかったという。残る12人の結果は数日以内に出る予定。22人の大半は2歳未満だった。」とのことです。

その理由は「シリアでポリオの発生が最後に確認されたのは1999年だが、同国では長期化する内戦により、ワクチン接種を受ける子どもが減少している。」ためです。

このように、長期間発生していなくてもワクチンを続けないと感染症は発生します。ポリオに限らず日本小児科学会の推奨するワクチンは全て接種する鼓動お勧めします。一部に、ワクチンはやらなくても良いと言う間違った考えが浸透しているようです。母子手帳を見ているとワクチンをやっている医師でもワクチンに詳しく無くて接種項目や接種順序が間違っていることがよくあります。こども達が間違った知識で病気になるのは残念です。ワクチンに精通している小児科専門医のいる当院でワクチンを接種して頂ければと思います。


(感染症発生動向の地区分けで、みどり市の感染症発生数は桐生地区に含まれています)
ひきた小児科クリニックでは、三種混合ワクチン、四種混合ワクチン、BCGワクチン、ヒブワクチン(アクトヒブ)、肺炎球菌ワクチン(プレベナー)、子宮頚癌ワクチン(サーバリックス)、麻疹・風疹ワクチン、おたふくワクチン、水痘(水ぼうそう)ワクチン、日本脳炎ワクチン、二種混合ワクチン、B型肝炎ワクチン、不活化ポリオワクチン、インフルエンザワクチン、ロタウイルスワクチン(ロタリックス・ロタテック)他などの予防接種を行っています。


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胃腸炎が冬に流行するのはなぜ?

2013-11-01 19:22:37 | 日記・メモ (Weblog)
胃腸炎が冬に流行するのはなぜ?

コメントで、冬に感染性胃腸炎はなぜ冬に流行するのでしょうか? と質問を受けました。

 急性胃腸炎の主なウイルスはロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルス、サポウイルス、・・・インフルエンザでも胃腸炎になりますがインフルエンザも冬の病気ですね。

 ノロに関する論文を読んでみたところ、ロタ、ノロ、サポの週別検出報告数のグラフが出ているのですが、寒くなったときに全国で同時に発症し、12月から1月に多いとのことです。そして、この時期に多い理由に関しては「その理由はまだはっきりしない」と記載されています。専門家が理由はまだはっきりしていないというので、私に理由が分かるわけはありません。しかし、blogは論文ではないので素人の立場で思いついたことを書いてみます。

冬に流行する理由はいくつか考えられます。

 冬になり気温が下がると免疫力は低下します。このことにより人は感染しやすい状況になっているのでしょう。

 冬になり気温が下がると同時に乾燥します。多くの胃腸炎は接触感染ですが、一部は吐物などが乾燥して、その乾燥した吐物が風に舞って体内に入り感染します。高温多湿な夏よりは感染が起きやすいのかも知れません。

 冬は牡蛎(かき)の季節です。生牡蠣は私の好物です。私がかつて研究をしていたシアトルの研究所の近くのレストランでは牡蛎が一年中食べられました。食べに行くと一人で2ダースくらい生牡蠣を食べていました。こんなに生牡蛎ばかりを、そしてカクテルソースをつけないで食べる日本人をアメリカ人はどう見ていたのでしょう。さて、ノロの感染源では牡蛎を中心とした2枚貝が有名です。衛生状態の管理されている現在の日本で流通している生食用の牡蛎から感染することはあまり無いと思いますが、生食用でない、つまり加熱用の牡蛎を加熱不十分、もしくは生で食べれば感染します。牡蛎フライも危ないですし、牡蛎鍋では牡蛎をつまんだ箸から一滴でも牡蛎エキスが落ちて、口に入れば発症する可能性があります。

 冬は寒いです、単純にお腹を冷やせば下痢をしたりしますから、温度が下がれば胃腸の活動も変化するのでしょう。感染しても温かければ症状は顕著でないのに、寒くなると下痢や嘔吐となってかまうのかもしれません。

 以上が胃腸炎感染症の専門家でない私が頭をひねって考え出した冬に胃腸炎が流行する理由です。私の知り合いには、感染性胃腸炎のウイルスの研究をしている専門家がたくさんいるので(先の論文を書かれた先生も知り合いです)、私は素人と書いています。私も軽症胃腸炎に伴うけいれんに関する論文も書いたこともあり胃腸炎の研究をしております。小児科医全体の中では私は感染性胃腸炎について詳しい方です。感染性胃腸炎の診断、治療に関しては当院を受診して頂ければ適切に致します。


(感染症発生動向の地区分けで、みどり市の感染症発生数は桐生地区に含まれています)
ひきた小児科クリニックでは、三種混合ワクチン、四種混合ワクチン、BCGワクチン、ヒブワクチン(アクトヒブ)、肺炎球菌ワクチン(プレベナー)、子宮頚癌ワクチン(サーバリックス)、麻疹・風疹ワクチン、おたふくワクチン、水痘(水ぼうそう)ワクチン、日本脳炎ワクチン、二種混合ワクチン、B型肝炎ワクチン、不活化ポリオワクチン、インフルエンザワクチン、ロタウイルスワクチン(ロタリックス・ロタテック)他などの予防接種を行っています。

ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www.hikita.sx3.jp/


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