ひきた小児科クリニック(群馬県桐生市 疋田小児科医院)

小児科専門医が群馬県桐生市やみどり市で流行している病気や,予防接種,アレルギーなどこどもの健康に関する情報を提供します.

タミフル、10代もOKに 異常行動との関連認められず

2018-05-16 21:28:48 | 新聞記事など
タミフル、10代もOKに 異常行動との関連認められず
タミフルは10台で異常行動が出るという情報が間違っていたという記事が出ててきました「10代もOKに 異常行動との関連認められず
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180516-00000074-asahi-soci」
 記事によると「厚生労働省の有識者会議は16日、インフルエンザ治療薬「タミフル」の10代への使用制限を解除する方針を決めた。薬をのんだ子どもがベランダから転落するなど異常行動が相次ぎ、2007年から10代への使用を原則禁止してきたが、タミフルによって異常行動が起きると結論づけられないと判断した。厚労省は年内にも添付文書の改訂を製薬会社に指示する。」とのことです。

 小児科医の私にとっては、やっとかという感じてす。

記事によれば「研究班が10代の異常行動を分析すると、09~16年の100万処方当たりの報告数は、タミフルを使った患者は6・5件。別のインフル治療薬でもリレンザ4・8件、ラピアクタ36・5件、イナビル3・7件。薬を使わない患者で8件だった。」とのことです。ラピアクタは重症例に使用されるため多くなっていますが、タミフルと薬を使わない患者では、薬を使わない患者の方が異常行動の人数は多くて、タミフルによって異常行動が増えるということは考えられないと言うことでしょう。

タミフルが発売される前からインフルエンザ診療をしてきた小児科の私としては、タミフルなど使用しなくても異常行動は起きることを知っていましたし、一部の薬を使用するのを嫌う医師が、異常行動をタミフルによるものだと声高に唱えただけだと思っていました。そして、インフルエンザ検査キットが簡単に使用できるようになり、小児のインフルエンザのことを知らない内科・小児科の医師がインフルエンザの治療を始めて、異常行動が目立つようになり騒がれただけだと思います。そもそも、タミフルの使用制限をしているのは世界中で日本だけでした。インフルエンザの治療は何処の診療所でも同じではありません、こどもが病気の時は小児科専門医のいる当院にお越し頂ければと思います。

ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/

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