ひきた小児科クリニック(群馬県桐生市 疋田小児科医院)

小児科専門医が群馬県桐生市やみどり市で流行している病気や,予防接種,アレルギーなどこどもの健康に関する情報を提供します.

兵庫で起きたワクチン接種のミスについての報道

2021-06-02 21:20:12 | 新聞記事など
兵庫で起きたワクチン接種のミスについての報道

ワクチン接種で起きるミスについて記事がありました。
「【速報】ワクチン原液のまま6人に接種、兵庫・尼崎市
https://news.yahoo.co.jp/articles/5dcfba8422d284443839c938aebed6380d3f110e」

 これまでにも、冷蔵保存がされていなくて廃棄した、間違って生理食塩水を注射した、空気を注射したなど、ミスの報道がありましたが今回のは酷いです。人間ですから誰でもミスはします。ミスをした人を責めても仕方ないと思います。しかし、今回のは理解の範疇を超えます。

 記事では「兵庫県の尼崎市は、1日に高齢者施設で行った新型コロナワクチンの先行接種で、施設の職員ら6人に対しワクチンを希釈せずに原液のまま打ったと発表しました。」とのことです。

 これがどのように酷いかというと、接種をした人間は全くワクチンについて事前に勉強していなかったと言うことです。当院でも接種していますし、医師会や集団接種会場でもワクチン接種をしています。この接種にあたっては事前にワクチン接種に関して資料を読んで、希釈法から接種法まで配付された資料を読んでから接種をしていました。この資料、色々なところから何度も送られてくるので見ていないで接種することは有りないと思います。あえて見なかったのだとした接種する資格はありません。

 「尼崎市では通常、接種の際は看護師2人でワクチンの確認を行っていますが、この施設では、1日は確認できていなかったということで、今後はチェック体制を厳しくするとしています。」。看護師1人でワクチンを接種したと言うことだと思いますが、それにしても、まったく下準備をさせずに、説明もせずに接種させたのでしょうから、個人の看護師の資質の問題だけでなく、管理する側にも大きな問題があったのだと思います。

ひきた小児科クリニックでは、四種混合ワクチン、BCGワクチン、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、子宮頚癌ワクチン、麻疹・風疹ワクチン、おたふくワクチン、水痘(水ぼうそう)ワクチン、日本脳炎ワクチン、二種混合ワクチン、B型肝炎ワクチン、A型肝炎ワクチン、不活化ポリオワクチン、インフルエンザワクチン、ロタウイルスワクチン(ロタリックス・ロタテック)、新型コロナウイルスワクチン(コミナティ)他などの予防接種を行っています。

ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www.hikita.sx3.jp/

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