寝起きに柱を蹴る

持込み用作品原稿中

朝９時。

宅配便のチャイムで起こされた。

おとといネットで注文した、
カップ焼きそば１ダースである事は間違いない。
寝ていた僕は、あわてて起きて、
玄関に向かう途中、左足の小指を柱に強打してしまった。
お昼を過ぎてもまだジンジン痛い。

痛い部分をそっと確認してみると、
どうやら小指ではなくて、薬指のようだった。
小指なら何度もぶつけたことがあるけど、
薬指はあまりない。
よほどあせっていたのだろう。
寝起きで感覚が寝ぼけていたせいもある。

僕は、次からは絶対に時間指定にしよう！と激しく決意した。
指定しないと９時に叩き起こされることがあると分かった。

最近は、宅配便業者も、地区によって担当者が決まっていて、
うちに来てくれる人は、どの会社もお昼過ぎくらいをめどに訪ねて来てくれる。

今回、焼きそばを届けてくれたのは、
聞いたことがない業者名だった。
時間指定しないとこういう結果になるのだ。
気をつけないと。

ああ、まだ痛い。
明日も痛いだろう。下手したらあさっても…。
こんなに強くぶつけた経験は、おそらく人生でもそう無い。
柱を軽くキックしたのと同じくらいの衝撃だった。
ああ痛い。


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