さいきんの流星光
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ちょっと前から依頼がきてたスポーツノンフィクション漫画(14ページ)を原作から描くことになった。
と言っても「原案」的な紙ペラはもらってるんだが、そこから先、詰めて原作→ネーム→原稿へと、全部僕がやることになった。
向こうからしてみたら、原作を用意するのも面倒なので、できたら原作からやって欲しいという気持ちもあったのだろう。僕の方も、下手なシロートが書いたような原作を待って時間を費し、原作もらってからまた直さなきゃならないくらいなら、自分でやった方がいいという考えもあった。その考えは僕はずっと持っていた。
だけど、いざ原作からやるとなると…ひ~難しい、っていうか面倒!調べるの大変ですよ、こりゃ。

ノンフィクションものは、とにかく画像資料を集めるのに時間がかかる。僕は見切り発車ができない人間なので(だから遅いんだよな)すべての資料が集まるまでネームに取り掛かれない。画像資料、内容に関する資料…。それら全てに目を通してからネームに取り掛かる。

実際に、そこまでしなくては漫画は描けないのかというと…そういう訳でもないと思う。資料が足りない部分はテキトーにごまかして、それなりの漫画作品になるように体裁を整える人もいる。いや、そっちの方が多いだろうな。そして、それが漫画家に求められる能力だったりする。

以前、ある大御所漫画家のアシスタントをしたという人のアシスタントをした時に、当時のことを聞いたことがあった。

「資料写真はないんですか?」

と質問したところ、その先生に、

「プロなら資料なしで描けー!」

と言われたそうだ。
そうだよな~、漫画は「それらしく見えればいい」のだ!
資料に忠実に描くことよりも、作品として面白いものを作り上げる、それが大事ということなんだろうな。
いつからだろう、漫画で、資料写真を集め、リアルに忠実に描き始めたのは。
いや、それが悪いってことじゃないんですがね。
でも懐かしいな、『ブラックジャック』(手塚治虫)に出てきた何て車種なのか判別不明の車。

効果音は、ブロオ!

僕も、資料にはとらわれず、「事実と違う!」なんて文句も言われつつ、それでも楽しんで何度も読まれる作品を作っていきたいと思います。


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