今日、さっき、僕の足の裏の血を吸おうと思って
足の裏にとまった蚊の命を奪った。
さっと払ったらじゅうたんの上にとまったので、
勢いで、じゅうたんをなでるようにギュッと手を押し付けたら、
クチャッとなって、死んだ。
もはや蚊の形をしていなかった。
黒い、消しゴムのカスみたいなモノになって死んだ。
僕は、一瞬にして殺害したのだった。
蚊にしてみたら、
抵抗しようのない自然災害みたいなものかも知れない、と思った。
圧倒的なパワー。
抵抗しようのないパワー。
考える間もなく、「クチャッ」だ。
蚊の家族は、泣いているのだろうか。
葬式はやるのだろうか。
親しい友人は、一生、あの蚊のことについて忘れないのだろうか。
あの蚊に、弱みを握られていた蚊は、喜んだだろうか。
親しい家族や、友人たちは、
あの、消しゴムのカスみたいなモノを祭壇に捧げて祈るだろうか。
僕を、目の敵にして、いつもよりもっと刺して血を吸おうとしてくるだろうか。
いや、しないな。
蚊が、人間の血を吸うのは、子孫を残すため。
卵を産むためなのだ。
それ以外の時には、他の虫と同じように
花の蜜などを吸って生きているのだ。
とにかく、僕は、蚊を殺害しても何も感じない。
すぐに忘れるのだった。
人間も、他の動物も、昆虫も、命は同じ。
同じ価値である、なんてよく聞くけど、
そう聞いたとき、なぜ人間は、
「虫も人間と同じように大切な一つの命を持っている」
と考えるのだろう。
「人間も、虫と同じように、取るに足らない命である」
と考える人間がいてもおかしくないのではないか、
なんて考えが浮かんだのだった。
人を殺害しても、何も感じないような、
後悔もせずに、すぐ忘れてしまうような、
そんな人間もいるのかだろうか、と少し思った。
-----------------------------------------------------------------
【宣伝】 流星光の漫画 『夫の部下に力ずくで抱かれて…』 (全25話予定) は、コミックシーモアでご覧いただけます。 ![]() 携帯電話からしか読むことが出来ませんので、 ご了承ください。 -------------------------------------------- ■携帯コミックサイト「コミックシーモア」 ■「ブログ連載マンガ…by流星光」 ■USTREAM版「漫画の描き方by流星光」 ■SkypeID:hikaru-n43 ■Twitter「流星光」 ■PIXIV「流星光」 ■漫画/質問&議論掲示板 ![]() おもしろいと思ったらクリックしてください。 それが私の得票数になります。 -------------------------------------------- | ■流星光HP ![]()
|