麺処ほん田への愛が柏で結実
JR常磐線・柏駅の東口から、柏駅前通りをまっすぐ歩いて10分ほど。住宅街の一角に2022年5月23日にオープンした「麺処 にし尾」へ。ご主人の西尾勝氏は「北海道らーめん ひむろ 我孫子店」で11年ほど店長を務め独立。また人気店「麺処 ほん田」の常連で、それが高じて週1でバイトし味を学んだという熱い人物である。
また「ひむろ 我孫子店」店長時代には時折、西尾氏の名前を冠した「中華そば 勝」の暖簾で特別営業をし、オリジナルのラーメンを提供した事もあった。その経歴と人脈とバイタリティも手伝って、オープン早々に話題店となった「麺処 にし尾」。店内はカウンターのみ10席で、特に休日の昼間は行列が出来る人気ぶりだ。
麺メニューは「手揉み中華そば」「鶏らぁ麺」「煮干しらぁ麺」と、3種の醤油ラーメンをラインナップ。今回は、おすすめという「手揉み中華そば」を特製(1200円)で注文した。なお、手揉み中華そばは特注極太麺で茹で時間が長く、注文ごとに手揉みを施すので1杯作るのに7分程かかるそう。混雑時は更に待つので心算を。
ちょうど昼ピークが一段落したタイミングで訪問したからか、この日は8分ほどで到着した。スープは鶏をベースに煮干しや節の魚介系出汁を合わせた清湯で、醤油のカエシがしっかり効いている。若干カエシが先行するので、欲を言えばもう少し出汁の旨味が欲しい感もあるが、スッキリした飲み口でハイレベルなスープである。
そこに「ほん田」を彷彿とさせる手揉みの極太麺を合わせている。文字通り、手で揉みこんでから茹でており、強いコシが魅力だ。個性的な麺ではあるが、スープに勝ち過ぎることもなくバランスも良い。なお、手揉み麺は菅野製麺所製で、鶏らぁ麺で使う細麺は小林製麺製と使い分けるコダワリようだ。
チャーシューは、低温調理でしっとり仕上げた鶏胸肉1枚と、燻した方ロース肉とバラ肉が2枚ずつ。3種全て味付けがよく絶品だ。味玉は黄身ネットリで美味。ほか、甘めのメンマ、シャキっとした小松菜、海苔2枚、紫玉ネギ、白ネギが乗る。丁寧な仕事が光る一杯、あっという間に完食した。次は鶏や煮干しも啜ってみたい。
<店舗データ>
【店名】 麺処 にし尾
【住所】 千葉県柏市東1-2-45
【最寄】 JR常磐線「柏駅」東口徒歩10分