西麻布の人気店の味を下北沢で
下北沢駅の東口から歩いて1分ほど。井の頭線の高架沿いに広がる京王電鉄の複合商業施設「ミカン下北」の一角で2022年3月30日から営業する「楽観 下北沢店」へ。「楽観」は2011年に西麻布でわずか4席の店からスタート。ここ下北沢のほか、国内では立川、武蔵小山、秋津、所沢に。またアメリカ国内にも10店舗を展開中だ。
なお「ミカン下北」はA~Eの5街区で構成され、あわせて約20の個性的な店が軒を連ねている。名前の由来だが、柑橘のミカンという事だけでなく「下北沢は変わり続ける=未完である」という意味も込められているそうだ。今回訪れた「楽観」はD街区の2階に入居。1階部分に看板が出ているので、場所はわかりやすいだろう。
黒と青を基調とした店内はカウンター6席とテーブル席を合わせて20席ほど。麺メニューはラーメン・つけ麺がそれぞれ「琥珀(醤油)」「真珠(塩)」の2種をラインナップ。さらにヴィーガン向けで100%野菜ベースのカレー風味ラーメン「金剛石」も用意している。またチャーシュー丼、ねぎ鰹丼といった飯モノも。
そして午後6時以降は餃子をはじめツマミメニューと酒も充実。餃子は黒豚、激辛イカスミ、濃厚チーズの3種があり、他に茶豆、パクチー冷奴、ネギコロチャー、やみつきキャベツ、辛メンマといった一品メニューも。また、こちらも夜限定で餃子食べ放題+飲み放題+〆のらーめんがセットで2,580円の「宴会セット」もある。
今回は「琥珀〜醤油〜(1000円)」をオーダー。スープは豚骨や鶏に、鰹節、片口鰯煮干し、日高昆布などを合わせた清湯で、そこに茨城県土浦・柴沼醤油の木桶仕込み醤油をベースにしたカエシを重ねている。甘味とコクを感じる旨いスープだ。そして香味油には鶏油などにオリーブオイルを加えており独特の芳香が。
そこに合わせるのは三河屋製麺の中細ストレート。少し芯が残りパツっとした歯触りの茹で加減に仕上げてあり、オリーブオイルも相まってパスタのような感もある。コシもあり喉越しも良く旨い麺だ。チャーシューは薄切りの豚肩ロース肉が2枚。ほか極太メンマ、刻み玉ネギ、味玉半玉、パセリがトッピングされる。
なお、楽観のレンゲは通常の物より少ない量を掬えるオリジナルだ。これは徐々に味に深みが出るスープを楽しむためだそう。とは言うが、空腹だったのでスープが冷める前に完食してしまった。若干の「支店感」は残るが、全体的に良くまとまった、そして個性もある一杯だった。駅近で通し営業なので重宝しそうだ。
<店舗データ>
【店名】 楽観 下北沢店
【住所】 東京都世田谷区北沢2-10-20
【最寄】 小田急電鉄・京王電鉄「下北沢店」徒歩1分