無名の名店で頂く、ひと癖ふた癖あるラーメン
神田~秋葉原間のJRのガード下に、少し変わった店がある。看板はない。軒先の紺のれんには白字で麺の一文字のみ。そう、この店には店名がないのだ。あえて呼ぶなら「無銘」である。店主によると「今後、当店を気に入って頂き、長く続けることが出来たら、改めて銘をつけさせて頂きます」とのこと。
メニューは「熟成練り醤油らーめん」「塩らーめん~トリュフオイル掛け~」「四種の魚のつけめん」の3種で大盛りは無料。店名と同様、ひと癖もふた癖もありそうなラインナップである。カウンターのみのこじんまりとした店を、店主が一人でテキパキと切り盛りする。
主軸となる「熟成練り醤油らーめん」は、味付けの薄いスープに、徐々に練り醤油を溶かして食べ進めるというもの。スープは鶏と野菜の旨味が溶け出したポタージュで、そのままでも十分に美味しく頂ける。まずは練り醤油を溶かずに味わってから、魚粉が練り込まれたペースト状の醤油を溶くべし。すると洋風ポタージュが一気に和風出汁に変化。これは旨い。
麺は中太平打ち麺でパスタのような食感。盛られた茹でキャベツの歯ごたえと甘味が素晴らしい。このボリュームで700円からというのはお見事。気付けば15時過ぎにも関わらず店内は満員だ。そういえばこのお店、2013年1月に創業してもう4年経った。そろそろ銘を付けても良い頃なのでは?
<店舗データ>
【店名】 「 」(無銘)
【住所】 東京都千代田区神田東松下町49-8
【最寄】 JR山手線「神田駅」徒歩4分