渋谷「亜寿加」のDNAを継ぐ排骨担々麺
神保町駅のA5出口から北東方向へ歩いて5分ほど。錦華通り沿いで2018年8月24日から営業する人気店「排骨担々 五ノ井」へ。店の源流は2018年11月に惜しまれつつ51年の歴史に幕を下ろした渋谷の老舗「らーめん亜寿加」である。この店で創業直後から二代にわたり調理主任兼店長として味を守ってきたのが五ノ井親子だ。
二代目の五ノ井誠氏は2018年8月に独立。神保町に店を構え、亜寿加の味を継承し名物「排骨担々麺」を残そうと営業している。店内はカウンターのみ13席。麺類は人気No.1の「排骨担々麺」を筆頭に、人気No.2の「排骨汁なし担々麺」、醤油と塩の2種のスープが選べる「排骨麺」、夏に人気の「排骨冷し担々麺」をラインナップ。
また冬季限定で「排骨みそらーめん」など味噌系スープも提供している。それぞれ排骨、排骨ハーフ、チャーシュー、温卵、パクチー、メンマ、青菜、茹でもやし、胡瓜、ワカメ、マヨネーズ、自家製唐辛子ソース「辣椒醤」、ゴマ増し、ネギ増しを追加可能だ。券売機には排骨2枚の「ダブル」、排骨+チャーシューの「ミックス」のボタンも。
なおライスは終日無料サービスで、ほか飯モノには「排骨飯」や台湾のそぼろ飯「肉燥飯」も提供。また「紅油抄手(四川ワンタン)、皿ワンタン、揚げワンタン、特製えびワンタンがあるほか、夜営業には冷やしトマト、パクチーサラダ、青唐もろみときゅうり、ネギチャーシュー、台湾ピータン、台湾香腸をツマミに一杯飲る事も出来る。
今回は券売機に『迷ったらコレ!!』とある人気No.1の「排骨担々麺(1250円)」をオーダー。無料のサービスライスも頂くことに。着丼までは待つこと10分ほど。ライスは手のひらサイズの茶碗での提供だ。担々麺というとゴマペースト=芝麻醤を使った濃厚な味わいで、辣油の辛味と山椒の痺れが効いて…という一杯を想像するかもしれない。
だが「亜寿加」のDNAを受け継ぐコチラの担々麺は、鶏ガラ、豚ガラなどをベースに炊いた澄んだ出汁「毛湯」を使っており、サラリとした飲み口に仕上がっている。唐辛子交じりの摺り胡麻を使ったタレを重ねていて香ばしく、辛味も強すぎず。さらにスッキリした飲み口に仕上がっている。実にオリジナリティあふれるスープである。
合わせる麺は「亜寿加」同様に亀戸・矢邉製麺所のものを使用している。しなやかな中細ストレートで、擦り胡麻がよく絡み旨い。そしてお楽しみの排骨だが、豚肩ロース肉をタレに漬け、3回に分けて衣をつけて揚げているという。そのためスープに入れても衣がはがれにくいのだ。サクっとした食感で五香粉が効いており絶品だ。
さすが麺にも飯にも合うなぁ。ほかトッピングには刻みネギと青菜が。卓上には米酢「ミツカン白菊」と鎮江香酢、自家製辣油、胡椒が。また自家製の搾菜も飯に良く合う。コチラは無料だが「食べ放題ではないがほどほどのご利用で」との注意書きが。調味料で味変し、最後まで美味しく頂いた。亜寿加の味が忘れられない方も初めての方も是非!
<店舗データ>
【店名】 排骨担々 五ノ井
【住所】 東京都千代田区神田猿楽町1-3-6
【最寄】 東京メトロ半蔵門線ほか「神保町駅」A5出口徒歩5分