佐賀の老舗「精養軒」仕込みの一杯を浅草で
東京に福岡の豚骨ラーメンを啜れる店は数あれど、佐賀の豚骨を啜れる店は珍しい。浅草の浅草寺北側、千束公園脇にある「美登里」は、佐賀ラーメンを看板に掲げ営業中だ。ご主人はイタリアンの名店で修業を積んだが、自身のルーツである佐賀の老舗「精養軒」のラーメンを東京に伝えるべく転身した異色の経歴の持ち主。
佐賀ラーメンは、白濁豚骨スープに福岡より若干太めの低加水ストレート麺がを合わせた一杯だ。また福岡と違って、替玉が一般的ではないという。美登里のラーメンも、豚ゲンコツだけを使用した臭みの無いスープに、しなやかな細麺が泳ぐ。塩味は控え目で、豚骨の旨味と甘みを感じるがスッキリした飲み口に仕上がっている。
チャーシューは薄切りだが、脂の旨味は十分。佐賀らしく、有明海苔が使われているのも嬉しいところだ。香りの良い青ネギに食欲を刺激され、あっという間に啜り上げてしまった。今回は見送ったが、佐賀では生卵を乗せるのが人気だそう。また、稲荷寿司を添えるのも佐賀流だそうなので、次回はぜひ試してみたい。
<店舗データ>
【店名】 佐賀ラーメン 美登里(みどり)
【住所】 東京都台東区浅草4-24-1
【最寄】 東武スカイツリー線「浅草駅」徒歩10分
★2017年9月に店主体調不良で休業。のち閉店。
★跡地には「オリーブ油そば 三六」が出店