独創的な和洋折衷のコンソメラーメン
東京メトロ日比谷線・入谷駅から南へ歩いて5分ほど。昭和通りの一本西側を走る路地に2024年2月26日にオープンした「Craft Ramen BiT (クラフトラーメンビット)」へ。ご主人の三上義晃氏は蔵前の名店「らーめん改」で店長を務めていた人物だ。鹿肉と鶏をベースにしたコンソメを使ったラーメンが、さっそく注目を集めている。
店内はカウンターのみ7席。麺メニューは「コンソメラーメン」の醤油と塩を用意しており、それぞれ味玉、チャーシューを追加可能だ。また替え玉、和えそばもある。ほか飯モノにはごはん、チャーシューごはん、どんこのっけ飯、数量限定「漬け卵黄チャーシューご飯」を提供。クラフトビール「加須麦酒」を飲ることも出来る。
今回は「コンソメラーメン 醤油 味玉入(1100円)」を注文した。着丼までは6分ほど。スープは前述の通り鹿肉と鶏肉がベースのコンソメスープに、鰹節などの魚介出汁を合わせたもの。そこに円みある醤油のカエシを重ねている。魚介の風味と旨味が先行し、鹿と鶏が味をしっかり下支え。優しい味わいで実に良い味だ。
合わせる麺は店舗入口脇の製麺室で打った自家製麺だ。ツルリとした麺肌でしなやかな中細ストレート麺で、食感が良くスープとの相性も抜群だ。チャーシューは豚バラ肉と豚肩ロース肉が1枚ずつ乗る。いずれも味が良くしみてホロホロで旨い。味玉は茶色が濃く網目の後があるので軽く燻製しているのだろうか。
繊細なスープを濁さぬよう強い味はつけていないようだが、黄身も芯はネットリ、周りはホックリと仕上がっており美味である。また微塵切りの白ネギと刻んだ青ネギのほか、珍しく酸味あるドライトマト、ソテーしたエリンギ、ゴボウといった独創的な具材もトッピングされる。見た目も食味も楽しめる構成である。
スープの温度が下がるとまた、コンソメの味が前面に出て風味が変わるのも面白い。和洋折衷の個性的で優しい一杯、最後まで美味しく頂いた。なお、今回頂いた「醤油」はコンソメ+鰹節だったが、「塩」は構成が違いコンソメにキノコの旨味を重ね、麺も手揉み麺にしているのだそう。次回はぜひ塩を啜ってみたい。
<店舗データ>
【店名】 Craft Ramen BiT
【住所】 東京都台東区下谷1-12-25
【最寄】 東京メトロ日比谷線「入谷駅」徒歩5分