緑の街の水先案内人

都城市で緑の街の水先案内人として移る日々を写真と日記で綴ります。

火山活動とストック型社会

2011年01月27日 18時33分11秒 | 地域社会
1月27日(木) 

 このおびただしい降灰は何であろう?天から火山灰が降り注ぎ、市内一面に真っ白な世界が広がっております。新燃岳の火山灰はかって体験した桜島の薄黒い降灰より白味がかっております。テレビニュースによりますと、新燃岳火山灰が三千メートルの上空に舞い上がり、本日は風向きで城盆地をすっぽりと包み込む雲の帯が、上空を通過して、延々と日南市の方角へ続いています。市内でも七キロほど北へ上がりますとさほどでもないようです。また、林の中を一時間ほど歩く南斜面登山道も山頂に植生するミヤマキリシマも、すっかり、火山灰で埋もれている様子が目に浮かびます。



新燃岳の火山灰でかように大量の降灰を体験するのは人生七〇年近い年月の中で初めてです。どれだけの重量の火山灰が地底から吹き飛ばされているのか、直径五百メートルの新燃岳火口、そこから火山灰のみならず溶岩まで噴き上げていたのですから、火山と言う自然現象は摩訶不思議な事だらけ、昨夜は内窓が揺れ動く風震まで体験する始末で、火山活動には様々な現象が有るものです。



昨年の牛豚口蹄疫騒動、そして、今年の鳥インフルエンザ騒動、次が新燃岳の火山灰騒動。これで、今季城盆地のほうれん草を始めとした野菜類が、収穫零になる可能性が出て来ました。地域の活力を静かにそぎ落とす役目を果たしているようで、原因は病原菌ウイルスや火山活動と自然に基づくものです。取り敢えず火山灰は対策も自然まかせ、現金なもので、願います事は、ここで一雨降り、大量の火山灰を大淀川経由で日向灘まで洗い流して欲しいものです。縄文人の気分に立ち返り雨乞いでもするか!です。



こうして冬の穏やかな日差しが降灰で遮られますと、政治だけでなく地域社会も一寸先は闇と想いが過ぎります。また引きつられそうですが、農家や農業法人は農産物被害保険に加入されているか?農産物保険加入は基本的な項目ですから周囲が騒ぐほどでないかもしれません。機会があれば城農協に農業と損害保険について尋ねて見ましょう。



こうして降灰の一日を終えて、お会いしました市民の皆さん、友人知人あり、お客様ありで、思い出しても穏やかな顔が並びます。まるで何も無いかの如くで、霧島の火山活動など想定事項の一つにも思えます。この様な落ち着きは何処から出てくるのでしょうか?日々の生活に豊かさを感じる国民が多いせいでしょうか。現代とはストック社会か?ストック社会と言う用語があるのか、グーグルを検索しますとストック型社会と言う用語が検出されました。



ストック型社会の対称としてフロー型社会が表示されております。なるほど、二〇世紀はフロー型社会で深刻な環境汚染問題を抱えたのは記憶に真新しい事です。ストック型社会ですと、かように地域社会の農業を壊滅状態に追い込むような自然現象でも充分に絶えられる要素が内在しているのかと?新たな視点を見つけた思いです。