平和エッセイ

スピリチュアルな視点から平和について考える

天皇皇后両陛下の東南アジアご訪問(5)

2006年06月20日 | Weblog
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   (関連質問)

問1  陛下にお伺いいたします。先程お話になったところにも出ましたが,今回のご訪問先のリー・クァンユー元首相が最近の日本とアジアの状況について自叙伝の自分の中でお考えを述べられております。5月に来日したアブドゥラ首相も日本とアジアの関係についてですね懸念を表明されていますが,陛下は15年前の東南アジア訪問の際に,戦争の惨禍を繰り返さず平和国家として生きる決意を表明され,昨年はサイパンを両陛下で初めての海外慰霊の旅を実現され,その両陛下のお姿は今回の訪問先でも大きな関心を持って受け止められた,と聞いております。先程のお話の中でも出ましたが,こうした時代状況の中で両陛下は,改めて東南アジアを訪問されるというのは訪問それ自体が歴史的な新たな一歩だと思うんですが,平和をアピールするという意味においてですね,両陛下がそれぞれの国の架け橋となるということも私たちは期待を持っておるんですが,こうした時代の中で平和を願うという両陛下の気持ちをですね,果たされる,そういうご訪問の意義についてもし付け加えることがあればお気持ちをお聞かせ願えればと思います。

天皇陛下  今日お話したことで平和を願う気持ちとかそういうものは大体尽くしていると私は考えます。やはり,これまでの歴史というものを十分に理解しその上に立って友好関係が築かれていくということが大切なことではないかと思っております。
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今上陛下のお答えどおり、「今日お話したことで平和を願う気持ちとかそういうものは大体尽くしている」のです。関連質問をした記者は、天皇陛下にもっと「平和をアピール」してもらいたいと思ったのでしょうが、その背後には、小泉外交への批判が感じられます。しかし、天皇に外交を批判させようというのは、天皇の政治利用になります。いまだこういう愚かな記者がいることは残念です。そんなに「平和をアピール」したいのであれば、天皇陛下のお言葉をもっと詳しく自分の新聞で報道すればよいのです。

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問2  1問目の体調管理のご回答の中で,両陛下はかなり体調に気遣われていることを感じました。両陛下は日々多くの公務を務めて,特に外国ご訪問前になりますと,準備を含め非常にお忙しい日々をお過ごしのことと思いますが,陛下は公務の軽減について,また,皇族方への公務の分担についてどのようにお考えでしょうか。

天皇陛下  さっきもお話しましたように,天皇の在り方というものに伴う公務というものを考えていきますと,やはり,それを今軽減するということは特に考えていません。ただ,心配してくれている人もいますから,十分に健康には気を付けていきたいと思っています。
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70歳を超えた今上陛下は、決して体調万全というわけではありません。皇后陛下もそうです。そういう状態を押して国際親善のために働いてくださっている両陛下のお姿に、日本国民はもっと深い敬意と感謝を示してしかるべきであると思います。

何はともあれ、両陛下が東南アジアのご旅行からお元気に帰国なさったことを慶賀したいと思います。



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